より詳細な経過報告と今後について

 本ページは院生自治会の刊行物を再利用しました。一部表示されない画像については掲載次第更新情報にてお知らせします。このページは随時更新されます。
団体交渉

団体交渉にはのべ500人以上が参加。 たくさんの人ひとヒト・・・

11/17団体交渉ハイライト


〜学生500人参加 7時間に及ぶ〜

議題  学生の合意がないまま、学長・学生部長選挙の改廃手続き
   (=「有権者投票」)が可能か

<開始 15:30〜>
学生:学生との合意なく、折衝が始まったばかりの段階で、学生の権利を奪うことはおかしい。

評議会:学長選があるとエージェンシー化されるかもしれないから、研究・教育の存亡の問題。どこがエージェンシー化されるかを選ぶのは文部省で、文部省との関係は重要。

学生:学長選をなくしたらエージェンシー化されなくなる割合はどの程度か。

評議会:予測は不可能。今のままではまずい。

学生:文部省が学長選を理由に予算で圧力をかけているという話の具体的内容を公開して。

評議会:重要な予算が盾にとられている。でも文部省に正面から言っても、「学長選が理由だ」なんて言わないから、闘えない。でも文部省は上から命令を出して圧力をかけてきている状況だ。

学生:端的に言って学長選があると大学改革に乗り遅れるということのようだが、本来、大学改革とは大学の研究・教育の発展のためにあるべきもの。大学づくりに学生が参加し学長選挙を行うことが研究・教育の発展にとってマイナスなのか。マイナスにならないというならば、どうして文部省が学長選に予算で圧力をかけていることなどに対して、研究・教育の発展のためにならないということを社会的に情報発信していかないのか。そういう姿勢もなしに改廃やむなしと言われても納得できないのはあたりまえ。

評議会:そういうことをやるには大学が亡んでもいいという覚悟が必要だ。私たちには責任がある。

学生:明日行おうとしている有権者投票には、公示期間・定足数・可決要件などの内規はあるのですか。ないというなら、不備のある不透明な投票で学生の参加権が奪われることですか。

評議会:内規がないという意味では不備だ。慣行で有効投票数の過半数で可決となっている。

学生:要するになんで教職員だけで学生の権利が奪えるのか、そこが問題だ。しかも学生部長選挙については話し合いすら一切行っていない。学長・学生部長選を一方的に捨てて得られる「一流大学」という「建物」の中身はいったい何なんだ。

〜休憩中に、学生だけで話し合い、18日有権者投票の強行は認めない、かつ評議会との合意形成

に向けた話し合いを今後もしっかりやっていく、という一致点でまとまる〜
評議会(山崎評議員):有権者投票は改廃とイコールではなく、改廃の一プロセスであって、故に学生との合意は必要ない。「確認書」では「改廃は学生との合意が必要」と書かれているんだから。

学生:では有権者投票の結果に関わらず、学生が合意するまでは改廃しないと理解していいか。

評議会(浜谷評議員):そうではないが、学生には「特例措置」をやるから強行とは言えない面がある。

学生:「特例措置」は「改正規則の適用を学生との合意ができるまで待つ」というもの。規則自体は改廃してしまうということじゃないですか。これだと要するに学生との合意なく改廃をするということになります。さっきと言っていることが違いますね。(フロア:ざわめき)評議会の見解がまとまっていないようでは話にならない。

評議会(学長):評議会の見解は浜谷先生の方です。(フロア:爆笑)

学生:とにかく明日までの合意は誰が考えても無理だ。少なくとも明日の有権者投票を撤回し、そのかわりに時期を区切って合意形成をするということで合意できないのか。あるいは有権者投票をどうしても強行するというならば、評議会が「特例措置」のリミットとしている4月1日までに学生と合意が形成されなかった場合に、改廃を白紙に戻すという措置で合意できないか。

評議会 学長発令の日程上、明日の有権者投票は撤回しない。投票で可決したら改廃に合意を得たということになる。4月までに合意が形成されないということは考えたくない。(フロア:沈黙)

学生:要するに評議会ははじめから学生の声を聞く気がない、全く妥協する気がないということか。

明日、強行改廃がされれば、学長選だけでなく、一橋の自治のもう一つの柱である「確認書方式」も踏みにじられることになる。これを認めることはどうしてもできない。(フロア:拍手)

休会宣言へ〜 <終了 22:30>


10:30をすぎてもかなりの人が残っていました。(本文と写真は無関係かも)


11・17団交は決裂したものの、多くの学生が団交に参加して自らの意見を表明した。また教官有志懇談会と教職員組合は18日有権者投票の強行に抗議する声明(17日)に発表した。他方、評議会は「賛否投票の実施に当たって」(17日)という声明を発表した。


『賛否投票の実施に当たって』(by評議会)の内容
(1)11月18日に学長選考規則の改廃手続き(教職員による有権者投票)を強行する
(2)学生三自治会・教職員組合との合意ができていないが、「本学を取り巻く厳しい状況から、学長選考における職員参加・学生参加条項の削除について賛否を問う投票の実施を提案せざるを得なくなったのはまことに不本意であり、評議会として遺憾の意を表明する」
(3)有権者投票で学長選改廃が可決したら、学生部長選も改廃する。学生部長選については「検討が十分でなかったことは否めず、この点においても遺憾の意を表明したい」
(4)改廃規則の施行日を99年4月1日とする。「学内諸手続を履行しつつ…折衝を続けていく所存」




11.18全学大集会

まだ写真を画像化していません。

11/18全学大集会


◎全学討論集会
 10:00〜東2301教室で行われた討論集会には、学生200人が参加し、ゲストとして本学の教官4名が参加した。
 ここでは、学外情勢と学長選改廃問題、大学自治と目指すべき大学像などについて様々な意見交流が行われた。





それぞれの想いをアピールする学生(兼松前会場)



◎全学集会
 12:00〜兼松前の特設会場で行われた全学集会には学生300人が参加した。ここでは、体育会・文連など学内団体や院生有志、本学OB教官などが、18日有権者投票の強行に対する抗議とそれぞれの意見を表明した。体育会のある部は、練習のため参加できない代わりに、部として強行改廃反対の署名を100名近く集めて持ってきた。



◎投票所前行動

 全学集会に参加していた学生は、13:00〜教官の投票所である本館21教室に移動し、投票所前で投票に来る教官に学生の想いを訴えた。それぞれの言いたいことを模造紙に書き、来る教官来る教官に自分たちの言葉で直接訴えた。本館正面入り口と本館2階は呼びかける学生であふれ、学生の存在感を示した。
 投票が始まると、集まった学生は一斉に抗議の“足踏み”を開始し、投票所に「ドンドンドン」という音が響いた。投票は13:30過ぎから始まった。
200人ほどの学生が投票所前に集まった(本館21教室前)




 16:00には投票結果が判明した。学生の除斥投票の除斥成立要件は学生総数の過半数であるが、この「有権者投票」は「有権者」の過半数が「賛成」しなくても、「賛成」が「反対」を上まわればいいという。したがって改廃は「可決」した。
 全学集会に参加していた学生は20番教室に集まり、「有権者投票」の強行と「可決」という事態に対して、『全学集会アピール』を満場一致で採択した。
 「有権者投票」の「可決」を受けて、評議会は同日、臨時評議会を開いた。いよいよ評議会の良識が問われる瞬間が来た。

 本日、学生との合意を経ないまま有権者投票が行われ、学長・学生部長選考規則・内規からの学生・職員参加条項の削除が可決された。私たちは、これまで一橋大学で培われてきた三者構成自治の伝統を突き崩すものとして、これに断固抗議する。
 そもそもこの事態は、予算や発令を人質に取った文部省の不当な介入によって引き起こされたものである。こうした文部省の介入に対し、私たちは強く抗議する。そして、大学が学問の自由を唱え、ひとびとの大学たらんとする限り、大学自治への介入に対する私たちの抵抗が尽きることはない。
 今日私たちは、この人類普遍の権利である学問の自由・大学の自治を守るため、この集会に結集した。この自由と自治の灯火を消さないために、私たちは自由の危機に警戒し、自治のために立ち上がることをここに決意する。
◎全学集会アピール






 11月19日に評議会は、前日の臨時評議会で学長・学生部長選考規則の改廃を決定したことを自治会に伝達してきました。厳密に言うと、学長・学生部長選考規則・内規から、学生・職員の参加条項をすべて削除しました。18日に有権者投票が終わるやいなや、評議会はいきなり制度改廃を決めてしまったわけです。しかし17日の団体交渉では評議会は、即日改廃するとは言っていませんでした。

 伝達にあたった評議員に対して三自治会が、17日団交および18日全学行動における学生の意思表示をどのように受けとめたのかを聞いたところ、「おかげさまで発令がおりそうです」とした上で、「現状の厳しさを学生に十分浸透させることができなかったことが心残りです」、「学内手続き的には飛躍があったが、間違ったことをしたわけではないです」と開き直りました。


 18日臨時評議会の決定は、「学生との団交での合意を経ずに」学長・学生部長選挙(学生参加条項)を改廃する決定です。「学生との団交での合意を経ずに」制度改廃しないことを規定した確認書に明確に違反する行為ですよね、謝罪すらしないのですかと担当評議員に訪ねたところ、「100%違反しているとは言えない」「そのことは話し合っていない」という返事がありました。


 その上で評議員は、「学長・学生部長選挙の規則・内規は改廃してしまったが、施行を99年4月1日としたから、それまでに具体的にどういう制度にするかについて合意してくれ」と述べました。これは団交で問題になった「特例措置」です。しかし、もしも4月1日までに合意ということになると、学生の立場からみれば、年内に学生大会をまた開催する必要が出てきます。勝手に規則を改廃しておいて、その上また更に学生に拙速な合意スケジュールを強いるという評議会の姿勢は、まさに傍若無人としか言いようがありません。

 誠意のかけらも感じない評議会の対応に対し、三自治会は、『全学集会アピール』を渡すので、再度それを見て態度を改め、評議会としてどうするのか検討し直すよう要請し、評議会側も25日の評議会で再検討すると約束しました。


学長選問題は終わってない
これからが正念場

◆ 第6回折衝
【日時】  11月27日(金) 14:30〜
【場所】  学生部長室(事務棟2階東奥)
【打合せ】 13:30〜 後期学生会室(学生会館1階北奥)
【ねらい】  今回の折衝では、強行改廃に対する評議会の責任をはっきりさせます。評議会が学生との
合意なく学長選を改廃した責任を認め、二度と確認書の一方的な破棄を行わないことを約束しなければ、建設的な対話は進みません。また、評議会は4月1日までに合意しろと言っています。そのためには年内に学生大会を開催する必要がありますが、それでは十分な議論ができません。したがって評議会の強引なスケジュールを改めさせる必要があります。
【今後は】 今後も折衝を続けていきます。折衝への参加は自由ですが、発言される場合は事前の「打
合せ」に出席してください。折衝の経緯については逐次、全学に広報します。

◆ 全学集会
【日時】12月上旬(予定)
【ねらい】学長・学生部長選考規則の改廃が強行された今、改めて学生としての立場・方針を議論す
る必要があります。そのために、全学的な議論・意見交流の場を定期的に設けていきます。
【今後は】 今後は、授業期間中(テスト期間は除く)に、月1回程度の頻度で、全学集会を開催します。
この全学集会は方針を決定する場ではなく(決定の場は学生大会です)、自由にアイデア・意見を出し合い議論を煮詰めていく場です。学生の知恵と底力がこれから試されます。

◆ 文部省交渉
【日時】12月中旬(予定)
【ねらい】学長選の改廃は、文部省が予算を盾にとって一橋大学に不当に圧力をかけてきたことで引き起こされました。この問題について一橋大学の学生として、直接、文部官僚と交渉します。文部省の不正を社会に訴える上でも非常に重要な機会です。
【今後は】 学長選をはじめ、学生が大学づくりに主体的に参加していく上で要注意なのは、大学審議会答申を受けた、次期通常国会での「大学改革関連法案」です。大学運営の中央集権化が法制化されてしまえば、国立大学は一律規制を受け、学生参加を重視した大学の発展が困難になってしまいます。今後はこの法制化に対する行動が必要となります。



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