その他、印象に残つてゐる作品は次のとほり。(ほゞ観た順)

時計は生きていた
…小学生の時分に観たが、戦争の理不尽さが伝はつてきた。

ファイナル・カウントダウン
…全体的にはどうといふことはないのだが、ラストの不思議な感覚と音楽だけは妙に印象に残つてゐる。

サウンド・オブ・ミュージック
…何度も観て筋を知つてゐるのだが、観るたびに泣けてくる。VHSを購入したのにDVDも購入。それなのに、TV放送があるとまた見てしまふ。さらに、新規日本語版が収録されたDVDも購入してしまつた。(「さらに」以降2006年8月20日追記)

ノッティングヒルの恋人
…飛行機の座席で何となく。動機も何となくだし、ほとんどよくは覚えてゐないのだけれど、町を歩くうちに季節が移り変はる映像作品ならではの場面があり、妙に印象深かつたことは覚えてゐる。

アポロ13
…ロケット打ち上げ場面のコンピュータ・グラフィックスが精巧と聞き及び、その数年後にDVDで。仲間を救ふべく一致団結して最善を尽くした結果が報はれたとき、えもいはれぬ大感動に包まれた。

ラヂオの時間
…DVDで初めて観たが実に面白かつた。その後、何度観ても飽きずに笑へる。と、同時に‘笑ひ’だけではないのも特筆に値する傑作。

スピード
…TV放送で観ただけ。極悪人の末路は勧善懲悪であるがそれまでの犠牲が痛ましい。

新幹線大爆破
…上記「スピード」でバスに仕掛けられた爆弾装置の原理を遥か先取りした邦画、といふことで友人と観たが、個人的にはこちらが断然よかつた。主犯の描き方も、最後こそ今ひとつだつたが犯行への経緯などはよくできてゐたやうに思ふ。

スウィング・ガールズ
…『スクール・オブ・ロック』を観たからには観なくては、などと思ひつゝ妻に促され拝見。前半はいたゞけなかつたが、ラストへつながる一途さはマル。吹き替へ無しといふ楽器演奏もなかなかだつた。

笑の大学
…三谷幸喜の傑作が原作とのことで興味を持ち拝見。淡々と綴られるなかに悲哀が滲む悲喜劇で、大笑ひではなく味はへる笑ひだつたやうに思ふ。

陽のあたる教室
…TV放送で‘ながら観’。ながら観にもかゝはらずちよいちよいと引き込まれた。長い年月が描かれる構成は結構好き。場面転換(時代転換)では実際のニュース映像が使はれてゐたが、それは近過去を知る者が振り返るためのたすけになるばかりでなく、物語と時代背景の対比を表現するうへでも効果的だつたやうに思ふ。主人公である音楽教師が学生にクラリネット演奏を指導する場面では、音楽演奏の姿勢の本質のひとつが披露されるので、音楽演奏に関はる者には一聴・一見に値するだらう。終局の設定には疑問を感じる部分もなくはなかつたが、全体的には「今度は(ながら観ではなく)きちんと観たい」と思へるものだつた。


目次へ戻る
このページは長谷部 宏行(HASEBE, Hiroyuki)からの発信です
2017年4月9日版
(内容については2006年10月18日版(実質的には(ほとんど)2006年8月20日版))