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「大湯環状列石」とは

 
△大湯環状列石の配置と構成
 
 大湯環状列石は、約90mの距離を隔てる二つの環状列石の総称であり、字名をとって 野中堂に所在するものを野中堂環状列石或いは野中堂遺跡、万座に所在するものを万座 環状列石或いは万座遺跡と呼んでいる。
 
 いずれも、数個から十数個の大小さまざまな河原石を1〜2m程の円形や方形に組み合 わせた遺構(組石遺構)の集合体であり、これらの組石遺構は二重の環状(サークル状) に配置され、さらに内・外帯間の特殊な位置に、いわゆる[日時計状組石]1基が作られ ている。
 両環状列石の規模(大きさ)は、野中堂遺跡の外帯外周径約42m、万座遺跡のそれは 約46mで、大規模なものである。
 
 環状列石を構成する組石遺構は、昭和26・27年の調査時で、万座遺跡では外帯43基、 内帯4基、内外帯間1基の計48基、野中堂遺跡では外帯32基、内帯11基、内外帯間1 基の計44基が確認されている。しかし、耕地整理時の破壊、河川護岸工事の用石や庭石 等に運び去られた石が多数あったことを考え合わせると、この数値は本来の数をかなり 下回っていると考えられる。
大湯環状列石
大湯環状列石
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