△古事記 中巻 大倭帯日子国押人天皇(孝安天皇)
 
 大倭帯日子国押人命は、葛城の室(むろ)の秋津島(あきつしま)の宮にお出でにな って、天下をお治めになった。
 この天皇が、姪忍鹿比売(めひおしかひめ)の命を娶ってお生みになった御子は、大 吉備諸進(おほきびもろすすみ)の命、次に大倭根子日子賦斗邇(おほやまとねこひこ ふとに)の命である(二柱)。そして、大倭根子日子賦斗邇命は天下をお治めになった。
 
 この天皇は、御年百二十三歳である。御陵は、玉手(たまで)の岡の辺りにある。
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