△古事記 中巻 神倭伊波礼毘古天皇(神武天皇) 〈即位〉 そうこうしているうちに、邇芸速日(にぎはやひ)の命が参上して、天神の御子に申 すには、 「天神の御子が天降りされたとお聞きしたために、後を追って降って参った」 と申して、そして天津瑞(あまつしるし、天の神宝)を献上してお仕えになられた。 ここで、邇芸速日命が登美毘古の妹登美夜毘売(とみやびめ)を娶ってお生みになっ た子は、宇麻志麻遅(うましまぢ)の命である(これは物部連・穂積臣・采女臣の祖先で ある)。 以上のように、荒ぶる神たち平定して、従わない人どもを追い払って、畝傍の橿原宮 にお出でになって、天下をお治めになった。 |