△古事記 下巻 大雀天皇(仁徳天皇)
 
〈八田若郎女〉
 天皇は、八田若郎女に恋をされて、御歌を贈り賜われた、その御歌、
「八田の 一本菅は
子持たず 立ちか荒れなむ 
あたら菅原 言をこそ
菅原と言はめ あたら清し女」
 
 そこで、八田若郎女の答歌(みこたへのうた)、
「八田の 一本菅は 一人居りとも
大君し 良しと聞こさば 一人居りとも」
 
 故に、八田若郎女の御名代(みなしろ)として八田部(やたべ)を定められた。
[次へ進む]  [バック]