「松館今昔:風物詩」

大根干し、干し菜

 空いたハサにデェゴ(大根)を干している風景も、風物詩の一つである。
 干したデェゴは、沢庵漬けにする。沢庵漬けは、確か大きなコガ(杉桶)に 干したデェゴを並べ、コノガ(米糠)や塩をまぶして漬けてゆく。最後に 大きな木の蓋をし、オモシの石を載せる。
 
 干し菜を食用にするには、一旦大根と葉を切り離して、別々に干したと記憶している。 干し菜はまた、生葉を茹でてから干しておくこともあったのではないだろうか。
 
 冬のお汁の定番である干し菜汁のときの干し菜は、確か水に晒して微塵切りにし、 一食分ずつ丸めて、凍らしておいたような気がする。

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