私の家は、法印家として昔から四つ足の獣の肉は食べることをしなかった。 終戦前後の食糧難の頃 であったろうか、親戚ではよく馬肉を食べていた。そのお裾分けであったろうか、 ある時、馬肉をいただいたようである。祖母は、馬肉を全然口にすることせず、 家の中に入れることを許さなかった。 そこで母以下子供達がこっそり、外の風呂場で食べたことがあった。 禁則を破った緊張感からか、美味しいと感じた記憶はない。 四つ足でも、ウサギ程度のものは食べていたようであるが、イヌやネコは勿論、 ヤギ・メンヨウ・ブダ(豚)なども飼っていたが、食べたことはなかった。 |
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