「松館今昔:野山の幸」

里山の山菜

一、タラボ
 タラボ(タラの芽)は、タノエ(田の上。ヒドロの山岸)や、 シモテェ(下モ平)のヒラなどへ、よく採りに行った。
 ショユカゲ(おひたし)や、味噌和えなどにして食べた。 シラシメ(白絞め油)は貴重で高価なものであったので、山菜などを天ぷら にして食べることはなかった。
 
二、テナコ
 テナコ(ミツバアケビの芽)は、シモテェの道端や、オサリテェ(尾去平) のハダゲ(畑)の山岸で採った。
 ショユカゲし、ほろ苦いところが美味しい。
 
三、マンタブ
 マンタブ(マタタビ)の葉は、オサリテェ辺りから、 よく祖母が採ってきた。
 ニヂゲ(煮付け)にして食べたと記憶する。
 
四、チョブギ
 チョブギ(チョウブキ)は、タノクロ(田の畦)などに生えているフキ のことである。
 ニヂゲにして食べたと記憶する。
 
五、ヒロコ
 ヒロコ(蒜)には、タマピロ(野蒜)とアサヂギ(浅葱)とがある ようである。
 タマピロは、田畑の畦などから採ってきて、味噌を付けて食べた。
 アサヂギは、現在では、私の宅地に移植しているので、旬の時期は毎日食べている。
 
 なお、ビービー(ヤブカンゾウ)は食べた記憶はあまりない。

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