「松館今昔:野山の幸」

野山の山菜

一、ジェンマィ
 ジェンマィ(ゼンマイ)は、松館の山辺りでもよく採れるようであるが、 事後処理に手間がかかる。 茹でた後、ムシロに広げて干し、揉んではまとめ、まとめては揉んで、 と時間や労力を要する。
 
二、ワラビ
 ワラビはよく田山(岩手県八幡平市)の方へ行って、採ってきたようである。
 灰汁を抜かないで茹でたものも、ほろ苦くて結構いける。
 
三、ミヂ
 ミヂ(ミズ・ウワバミソウとも。またアカミズとも)は、やっぱり夜明島 のものが良いと云われている。
 現在では、私は宅地に移植しているので、夏の間は毎日食べている。
 ところで、アオミズもいける。茹でると緑色が映えて、おひたしに向く。 栄養価のないところが、上品なところである。アオミズは、里山辺りの、 アカミズと同じ所に生えている。
 
四、ウルィ
 ウルィ(ウルイ・ギボウシ)は、よく湯瀬の山から採ってきたようである。
 現在では、私の宅地に栽培種を植えているので、旬の時期は毎日食べている。
 
五、タゲノゴ
 タゲノゴとは、根曲がり竹(チシマザサ)のタケノコのことである。
 以前、中学生の頃であったか、松館の方々何人かで、似鳥氏のトラック の乗せていただいて、八幡平の大場谷地の方へ採りに行ったことがあった。 雨の日であったと記憶する。
 
六、ボンナ
 ボンナ(ボナ・ヨブスマソウ)の、爽やかな香りがたまらない。
 以前、菅原神社の祭典で帰郷の都度、ボンナを食べたくて、 祭式後の直会のとき、ボンナの小皿を付けることを定番としたこともあった。
 
 なお、私の宅地には、ウドやアジャミ(サワアザミか)などを移植しており、 旬の時期には食べている。

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