1 概況 夜明島渓谷は、秋田県鹿角市の南西端に位置し、桃枝集落から上流域を指すもので、 米代川の支流、夜明島川の上流にあり、この奥地一体は人を寄せ付けないような断崖絶 壁に挟まれ、急流と多くの滝が見られます。 渓谷は、昭和27年に秋田県魁新報社が主催した秋田観光三十景に選定されています。 中でも茶釜の滝は、90メートルにも及ぶもので、狭隘の中にあるため1枚の写真に収める ことができなく、人間の目に写し収めるしかできない「行った人でないとわからない」 という「知る人ぞ知る」圧巻であります。 平成2年には、全国517の応募された中から「日本の滝100選」に選定されています。 渓谷入口付近の桃枝集落の河床で、標高230メートル、茶釜の滝は600メートル、大場 谷地は1,100メートルに位置します。 周辺の一番高い山は、1,221メートルの「三方高」で、夜明島川、熊沢川、東ノ又川の 3河川へ注ぐ源泉の山です。この3河川はいずれも米代川に合流しています。 渓谷の山道は、国立公園八幡平の大場谷地に通じており、焼山から毛氈峠を経て後生 掛温泉に通ずる登山などとの、組み合わせも楽しいものと思います。 |