鹿友会誌(抄)第四十四冊
特別発刊「鹿角出身産業家列伝(第一輯)」
 
△高P市松氏
 
  附記
 尾去沢花輪に高P(高瀬)姓少なからす、高P氏の家系調書に依りて、其の高祖の甚 た由緒ある家柄たるを発見せられたり、同姓今日では何んの懇親も結はれす全くの他人 となり居らるべきも恐らくは同祖の子孫なるべし、産業人調べの副産物として、P姓 の人々に崇祖の念を与へ、子孫奮起の資ともなるべしと、左記P姓の遠祖を説く。
 
  P家
 P家ノ初代ハ大和国ノ住人ニテ其昔田道将軍ガ命ヲ受ケ奥州地方ヘ蝦夷征伐ノ征途 ニ上ルニ従ヘ漸ク今ノ秋田県陸中国鹿角郡錦木村申ケ野ニ至レル時不運ニモ将軍ガ蝦夷 ノ毒矢ニ触レタルガ原因ニテ病ミ種々介抱手当ノ効モナク遂ニ落命セラレタル為メ止ム ナク初代ハ其地ニ住居ヲ構ヘ永ク将軍ノ霊ヲ弔ヒタリト伝ハル
 現在ノ同村猿賀神社ハ之レナリ右神社ハ官幣社程ノ資格アルモノナリト言フモ後代同 村火災ノ際類焼ノタメ確タル証拠記録ナク其儘村社トシテアルハ遺憾ノコトナリ
 現在陸中国鹿角郡花輪町ノ端ニアルP明神ハ其初代ヲマツレルモノナリト言伝ハル

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