鹿友会誌(抄)
「第四十三冊」
 
△川村秀文氏勅任昇進併祝会「祝辞」
 川村秀文氏貴下、今回保険院総務局長として御栄転せらる、鹿友会同人の欣快之れに 過ぐるものなし、貴下春秋に富み、前途は洋々たり能く慮り能く断じ能く処する所あらば、 蓋し宰相の印綬を得る、敢て難からざるべし、冀くは自重自愛せられんことを祈る。
 
 抑も鹿友会各顧問百年の後に、鹿友会を培へ育む者、蓋し貴下を措て其の人なかるべしと 信ず、鹿友会は川村家父子二代に依て、御恩徳を蒙るとは何にたる宿縁ぞや、貴下鹿角の地は、 他と比して決して良風美俗の薄き土地にあらず、其の住民数万、現在の鹿友会員六百人、 逐年其の数を加へ、千人を数ふるは蓋し遠からざるべしと信ず。
 
 貴下の将来は此の上に御関心を持て頂かざるを得ざるものあり、貴下今日の御加階は、 決して川村家御一家の御慶事に止まらず、実に鹿友会の慶事なり、貴下の家巌老閣下畢生の 努力の今日の御栄達は、単に川村家の私の弥栄えを建設せるに止らず、鹿角及び鹿友会も 多くの幸恵を受けたること大なるものありき、貴下此の老閣下を父君として生れ冀くは今後の 鹿角及鹿友会に、老閣下の御志を以て御尽力を賜はらんことを祈ること切なり、謹で祝辞とす。
  昭和十五年四月二十八日
     鹿友会幹事長 月居忠悌
 川村秀文閣下

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