鹿友会誌(抄)
「第三十五冊」
 
△追悼記
○故石木田義一郎君
 花輪郵便局長といふ肩書よりも、石木田の義一さんとして前途いろいろの意味を有し、 且つ三十二歳の若さをもって、忽然として彼の世の人となった。
 君は秋田中学に学び、そのまゝ家業に従事されたが、殆んど茲五六年間は病床に親しんで 居られ、世上一般との交渉が少かったが、その好人物温容は何時迄も郷土人の記憶から 失はれないであらう。

[次へ進む]  [バック]  [前画面へ戻る]