GLN「鹿角の温故知新への旅・鹿角先人列伝一覧」

杉江宗祐

参考(出典):「鹿角市史」
 
△鹿角市史第四巻 序
 ここに鹿角市史第四巻・民俗編を刊行する運びとなりました。
 本書は衣食住のことからはじまって、一年間の暮しぶりや一生の儀礼のあり様などがまとめられています。
 これは人々がどのように生きてきたかという暮しの記録でもあります
 これらについては、すでに江戸時代から先人たちが様々な記録を残しており、 菅江真澄の貴重な紀行文なども今に伝えられています。
 
 これを近代になって民俗学として大成した人が柳田国男でした。柳田国男は鹿角へ行ってみたいと述べており、 大正の初めから昭和初期にかけて都合六回、鹿角へ足を運んでいます。
 鹿角出身で柳田国男に師事した人々に、人文地理学者の佐々木彦一郎、菅江真澄全集を完成した内田武志、 日本女性の生活史を深く追求した瀬川清子があり、これらの人々の業績は今日高く評価されています。 そしてこれらの記録をみると、失われた伝承、消え去った民俗のあまりの多さに驚かされます。
 
 私たちの暮しは、父母、祖父母、その又先の代から受け継がれてきましたが、 戦後は特に生活のあり方に大きな変化がありました。しかし、生き方の根底にあるものには さほど違いはないとも言えるでしょう。
 本書により祖先の日々の営みと、豊かな生活を築きあげてきた姿を知ることは、大切なことではないでしょうか。 そしてその民俗に誇りをもち、将来のために新たな活力を生み出すことにつながるよう、念ずるものであります。
 
 最後に本巻の編集と民俗調査に当たり、ご協力いただきました各位に対しまして、心から感謝申し上げます。
  平成八年三月
     鹿角市長 杉江宗祐
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△鹿角市史第五巻  

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