参考(出典):「鹿角市史」
△鹿角市史第五巻 序 ここに鹿角市史第五巻、年表・索引編を上梓することとなりました。 昭和五十七年に市制施行十周年を記念して第一巻を刊行して以来、第二巻上下、第三巻上下、そして 昨年の第四巻と、都合六冊をこれまでに発行し、これが七冊目の最終巻となります。 鹿角の地には遠く縄文の時代から人々が生活し、歴史の歩みを刻んできました。 四千年前の国指定特別史跡・大湯環状列石、重要無形民俗文化財の大日堂舞楽、かつてにほんの産業を支えてきた尾去沢 をはじめとする大小の鉱山など、価値ある考古遺跡や産業遺跡が今に残され、古くからの民俗行事や文化財の 数々も伝えられています。 この歴史をまとめるにあたっては、市内外の文書・文献を幅広く集め、整理解読することから始めました。 こうした編さんの進め方には多大の時間を要しましたが、確固として資料に基づいての執筆は、市史の価値を大きく高めています。 またここで調査された文書類は、私達の先祖が作り伝えてきた貴重な文化遺産として、後世に伝えていきたいと思います。 市史が完成するまでには数多くの方々のご協力がありました。直接執筆に係わられた編集委員や指導にあたられた 諸先生はもとより、全体方針の策定に努力された編さん委員会委員の諸氏、資料の調査蒐集を担当された調査員の各位、 そして貴重な資料を快く提供して下さった市民の皆様方、民俗調査においてその体験を語っていただいた話者の方々、 そして市内外の図書館や博物館などの機関と担当者の方々、こうした皆々様のご協力・ご援助があって初めてこの事業が 出来ました。 ここに改めて感謝の意を表したいと思います。 市史の刊行が終了しても、鹿角市の歩みを記録して伝えていく仕事はこれで終ったわけではありません。 これからも、明るく住みよいまちづくりのために、本市史がさらに活用されることを心から望んでおります。 平成九年三月三十一日 鹿角市長 杉江宗祐 |