「桑の實」
 
賢しらにひとと交る気づかれを
  吾といたはり薯畑をみつ

真剣の焼刃の鋭刃の鋭心を
  奮ひ起さん吾ならなくに

益良夫の厳しき道をおもひけり
  雷鳴とどろける秋立てる夜半に

青白き光りはしりて間ををかず
  雷鳴とどろけり篠つく雨に

弟の便りに呉れし絵葉書の
  なまはげの顔はおそろしげにみゆ

なつかしく思ひてみればなまはげの
  赫ら顔さへ笑みてみゆるぞ

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