[鹿角の民謡] |
△秋歌 昔、男女が連れ立って野山に行き、歌い踊り、飲食して豊作を祈ると云う風習が、広 く春と秋に行われていた。この名残がそれぞれの季節歌として歌い継がれてきた。この 秋歌は、日常の暮らしの心情を折々に歌い上げるるので、心の底から吐き出す声が頂点 に達したとき、半音となり、吸う気息となって出る。武田忠一郎は、これをアイヌの発 声法から来ていると述べている(『東北民謡集』)。意識して歌う裏声(ヨーデル)と も違う、中世歌謡にみられる特徴である。 秋来れば 秋来ればデァハヨー 落ちる木の葉こ 木の元さエー 木の元さ 木の元さデァハヨー まして娘ご 親もどさエー (伝承者 尾去沢・佐藤順子)
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△秋歌 一、 秋来れば 秋来ればデァハァヨー 落ちた木の葉は 木の元さ 木の元さデァハァヨー まして娘どァ 親元さエー 二、 さらさらど さらさらどデァハァヨー 流れ小川の 底みれば 底みればデァハァヨー 小石小砂コァ みな黄金エー (伝承者 八幡平・阿部末吉)
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