2901屁っこき爺様ジサマ
 
                       参考:鹿角市発行「十和田の民俗」
 
 昔、じなとばばがありました。
 じなは梁(屋根裏)を掃いて、ばばは庭(土間)を掃いていました。
 ばばが豆ッコを一粒見つけました。
「じな、じな、豆ッコ一粒見つけたよ」
「そうしたら、半分は種ッコに、半分は粉ッコ(コッコ)にして食いましょう」
 
 半分の豆を炒って、じなが豆ッコを臼に入れて搗きました。そうしたら、ばばが、
「簀の子が無いために、じなの褌フンドシで通しましょう(ふるいましょう)」
と言いました。褌で通すとき、じなが、
「ブーッ」
と大きな屁をたれました。粉ッコはみんな飛んでしまいました。どっとはらぇ。(甚兵
衛川原)
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