6106黒又山(大湯) 参考:鹿角市史編さん委員会発行「ふるさと散歩」 大湯中通りに、この里の象徴のようにそばだつピラミッド形の黒又山クロマタヤマは、古代 信仰に関わると云われ、土地の人はクロマンタと呼び慣れてきました。 鹿角郡根元記の錦木塚由来の項に、「政子姫の許モトに通い恋死コイジニしたのは、九崎 クサキ黒沢万太の長子万寿と申す者で、黒万太の森と云う小山は、この黒沢万太の墓か、神 に祀られたかであろう」と記されています。 今は山頂に、慶長三年創建の本宮神社が鎮座し、その南麓には宮野平ミヤノタイの部落が広 がって、そこはかとない神秘な雰囲気を、台地一帯に漂わしています。 口碑に、「昔田村将軍の乗馬が、一本木に差し掛かると突然倒れてしまい、その骸ムクロ を塚に葬り、北向きに建てたのが一本木駒形神社の起こりである。その鞍クラを埋めた処 が鞍森で、倉沢クラサワにその跡がある」と伝えてきました。 古い習俗を豊かに残しているこの地区は、しばしば民俗学者の注目を浴びてきたと云 います。 関連リンク 「神社の碑文(本宮神社)」