5806柴内シバナイ出羽デワ神社の権現舞ゴンゲンマイ(花輪) 参考:鹿角市発行「陸中の国鹿角の伝説」 昔、神さまの言うことを聞いて獅子シシが和尚さんに化けて、唐トウの国(昔の中国)に 渡って、稲の穂を盗んで来る気になって、草鞋ワラジの中に編んで日本に持って来ること にしました。舟に乗って来る気になりましたが、唐の国の人達に見付かってしまって、 首をはねられました。 そのとき、獅子の首は稲の穂を口にくわえて海の波を越えて、日本へ帰って来て、そ の稲穂を神さまに上げ申しました。そのことを喜んで神さまの前で、喜びの舞をしたの が、この柴内の獅子権現舞です。 また、明治三十二年と云う年に、西町から火事になって二十七軒も家が焼けたとき、 権現さまが舞い降りて来たために、出羽神社の処で火が消えたのだそうです。 柴内の権現さまは黒権現ですが、お互いに道を譲らないで喧嘩ケンカした小平コビラには、 赤と黒の二つの権現さまが居ました。