05 文字考
 
                       参考:吉川弘文館発行「古事類苑」
 
                    「我国上古文字なし、応神天皇の朝に始て
                   漢字を伝へて之を用ゐる、或は云ふ、神代よ
                   り文字ありと、天武天皇の時に、新字四十巻
                   を作る、杣辻の如きは当時の作なりと云ふ、
                   云々」
                    本稿は、「字」「文字」について、収集し
                   ました。              SYSOP
 
[偏傍点画]                        (運歩色葉集 遍)
 
日ニチヘン     明 昭 晴(ヒヘン)
月ツキヘン     朋 服 勝
月ニクヅキ  (肉)肌 肥 肺
コサトヘン   (阜)阪 阿 院
王タマヘン     珍 現 理
 
人ニンベン     化 仁 何
彳ギャウニンベン   行 役 後
巾キンヘン     帆 帳 幡(ハバヘン)
リッシンベン  (心)快 性 悦
テヘン    (手)打 技 拝
 
木キヘン      札 村 桜
ケモノヘン   (犬)犯 狩 猫
火ヒヘン      灯 畑 煙
魚ギョヘン     鮑 鮒 鮨(ウオヘン)
糸イトヘン     糺 紀 綾
 
土ドヘン     地 坂 均(ツチヘン)
衣コロモヘン     初 衿 被
示シメスヘン     祀 祓 禊
禾ノギヘン     私 利 秋
止ヤムヘン     此 雌  (トメヘン)
 
冫ニスイ      次 冶 凛
サンズイ   (水)江 法 清
金カネヘン     針 鈍 銀
虫ムシヘン     虹 蜂 蜘
口クチヘン     叶 吟 味
 
耳ミミヘン     取 耶 聴
言ゴンベン    計 記 詠
米ヨネヘン     粋 精 糖(コメヘン)
女ジョヘン     好 姫 嬢(オンナヘン)
弓ユミヘン     引 弦 張
 
石イシヘン     研 硯 確
舟フネヘン     航 般 船
車クルマヘン     軌 輔 輪
角ツノヘン     解 触 觴
馬ムマヘン     駅 駐 験(ウマヘン)
 
足アシヘン     距 跡 路
牛ウシヘン     牝 特 犠
食ヂキヘン     飲 餌 饌(ショクヘン)
山ヤマヘン     岐 峠 崎
ヒラカフリ   (冖)写 冠 軍(ワカンムリ)
 
ウカフリ   (宀)安 守 窯
雨アメカフリ     雫 霊 露
サウカウ(クサカンムリ)  花 草 英
竹タケカフリ     竿 笑 第
シニウ       込 述 運(シンニョウ)
 
久クニウ      処
乙ヲツニウ     九 乞 己
門カドカマヘ    問 関 聞(モンガマエ)
クニガマヘ  (囗)四 回 園
マカフリ   (广)広 度 廊(マダレ)
 
ヤマイカフリ  (病)疾 痛 癖(ヤマイダレ)
シカフリ   (尸)尺 屍 履
戸トカフリ     戻 房 扉(トカンムリ)
ヒラギ      余 茶 荼
曰ヒラビ     書 曽 最
 
リタウ    (刀)刈 刻 剣(リットウ)
心シタゴコロ    忍 忠 恵
ヲウサト   (邑)那 郡 都
レンクワ   (烈)点 焦 然
穴アナカフリ     究 空 窓
 
[神代字]
 
「神世に天照大神の勅語もて、大己貴命に、
 ひふみよいむなやこと                  ヒフ味誉彙務奈夜古堵
 もちろらねしきるゆゐ                  茂知炉罹年紫紀流ユ囲
 つわぬそをたはくめか                  廚ワ努蘇ヲタ坡ク馬嘉
 うおえにさりへてのま                  有於依爾サ利ヘ転能摩
 すあせゑほれけ                     数亜世会餔列気
といふ四十七音を授賜へりしかば、大己貴命、そを受けて、天八意命と共に神字を作り
給へるを、後代に漢字を以て書換たり云々」(神字日文伝 上 『以呂波問弁』)
 
[伊呂波イロハ]
 
「先師説云(中略)伊呂波者、弘法大師所作之由申伝歟、此者自昔伝来之和字於伊呂波
爾被作成之起也」(釈日本紀 一開題)
 
「色は匂ど散ぬるを 我代誰ぞ常ならん 有為の奥山今日越て 浅き夢不見不酔」
                              (運歩色葉集 跋)
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