「鏡を覗く」考 |
[宗教の特徴を考えてみよう] われわれが気に留めている世界の宗教の、それぞれの特徴とは何か、と問われれば、自分は、一口で言えば次のようである、答えるであろう。 キリスト教は愛である。即ち愛とは、神は自らを犠牲にして、人をあまねく限りなく慈しむとされる。 慈しむとは、愛する、可愛がる、大切にする、と云うことである。 イスラム教は平等である。即ち神の唯一性を信ずることによって、俗なる生活と、聖なるものが連結し、神の前に全ての人々の平等性が保たれるとされる。 仏教は慈悲である。仏や菩薩は人を憐れみ、慈しむとされる。 憐れむとは、恵むことである。 わが日本の神道は「優しさ」である。即ち神は優しさを以て、人々を普く恵むとされる。 優しさとは、その言葉の響きや文字(漢字)から得られる印象としては、「奥ゆかしく優れている」と理解される。 つまり、神の恵み(神徳とも、 |
そのために信者(人々)は、その代償として、次のことが義務づけられる。 キリスト教においては、「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなた方も人にしなさい」とし、そのためには、行動しなければならないとされる。 イスラム教においては、イスラムとは全身全霊を傾ける(帰依する)と云うことであり、そのために、神の教えに従わないもの(事)には、聖戦(ジハード)が義務づけられるとされる。 仏教においては、自らを頼り、教えを頼って、怠りなく精進しなければならない。つまり、八正道(正しい見解・決意・言葉・行為・生活・努力・思念・瞑想)を実践することであるとされる。 神道においては、人は常に心身を、祓いに祓い清めに清めて、清き明き直き正しき真心を以て諸事を実践する。 H16.01.22
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