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「鏡を覗く」考

 
[初めに]
 
 田植えが終わって、梅雨の晴れ間の日の出の時刻、田圃へ行ってみよう。
 
 朝の日の光が、畔を歩く自分の影を創り出す。
 その頭部は、後光 − 光背とも、光輪とも − と思われる光りの輪に包まれているのを見ることが出来る。
 
 即ち、「自分は、自分の植えた早苗とともに、太陽 − 太陽の神 − に見守られているのだ」、と思うのであった。
 
 自分は中学〜高校在学の頃、少しばかりの田圃への引き水の見廻りを、毎日早朝、手伝ったことを思い出す。
 今でも、またときどき、そして生き生きと、そのことが思い出として想い出される。
 
 この「鏡を覗く」考は、そんな夢のようなことに関する「随想録」である……
H16.01.15
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