04 楽舞考[神楽]
 
[神楽カグラ]
神楽は旧く「かみあそび」と云ひ、後に「かぐら」と云ふ。
神楽は、天照大神の天岩戸の故事に基因する舞楽にして、神祭の時に奏するなり。
神楽を行ふ者の長を人長と云ふ。
中世人長は、多くは近衛舎人の行ふ所とす。
神楽の中に於て内侍所及び清暑堂の御神楽を以て、最も重きものとし、伊勢、石清水、
賀茂等の如き大社の神楽これに次げり。
後世には里神楽、大神楽、大々神楽等の別あり。
 
かへりごゑに青柳うたふ からをきうたふ あかほしうたふ あほしのこゑ あさくら
うたふ あさくらのこゑ(藻塩草 十六 人事)
 
曲名
朝倉や木の丸殿に我をれば 名のりをしつゝ行はたが子ぞ(十訓抄 一)
 
△歌章
庭燎(本末一首)
み山には みやまには あられふるらし と山なる まさ木のかづら 色づきにけり 
色づきにけり(神楽歌)
 
採物歌
榊 本
さか木葉の 香をかぐはしみ とめくれば 八十氏人ぞ まとゐせりける やそうぢ人
ぞ まとゐせりける
末
神がきの みむろの山の さか木葉は 神のみまへに しげりあひにけり しげりあひ
にけり
或説 本
榊葉に ゆふとりしでゝ たが世にか 神のみまへ(みむろ)に いはひそめけん い
はひそめけん
末
霜やたび おけどかれせぬ さか木葉の 立さかゆべき 神のきねかも 神のきねかも
 
幣 本
みてぐらは わがにはあらず 天にます 豊をか姫の 神のみてぐら かみのみてぐら
末
みてぐらに ならましものを すべ神の 御手にとられて なづさはましを なづさは
ましを
 
杖 本
此つゑは いづこの杖ぞ あめにます 豊をか姫の みやの杖なり かみのつゑなり
末
あふさかを けさこえくれば やま人の ちとせつけとて くれし杖なり くれし杖な
り
 
或説 本
あし引の 山をさかしみ ゆふつくる さか木が枝を つゑにきりつる つゑにきりつ
る
末
すめ神の みやまの杖と やま人の ちとせをいのり きれるみ杖ぞ きれるみつゑぞ
 
篠 本
此さゝは いづこのさゝぞ とねりらが こしにさがれる ともをかのさゝ ともをか
のさゝ
末
さゝわけば 袖こそやれめ とね川の いしはふむとも いざ川原より いざかはらよ
り
 
或説 本
さゝの葉に 雪ふりつもる 冬のよに 豊の遊びを するがたのしさ するがたのしさ
末
みづかきの 神の御代より さゝの葉を たぐさにとりて 遊びけらしも あそびけら
しも
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