16 雷を詠める和歌
 
                      参 考:吉川弘文館発行「古事類苑」
 
△名称
天雲アマグモをほろにふみあたし鳴神ナルカミも 今日ケフにまさりてかしこけめやも
                                (萬葉集 十九)
 
天地の 神は無けれや うつくしき わが妻さかる 光神ヒカルカミ 鳴るはたをとめ てた
づさへ ともにあらむと おもひしに こゝろたがひぬ 下略(同)
 
天の原ふみとゞろかしなる神も 思ふ中をばさくる物かは
                      (古今和歌集 十四恋 よみ人しらず)
 
君をのみおもひやりつゝ神よりも 心のそらになりしよひかな
                    (拾遺和歌集 十九雑恋 天暦御製村上帝)
 
△雷鳴侍衛
梅柳過ぐらく惜しも佐保サホのうちに 遊びし事を宮もとゞろに(萬葉集 六雑歌)
 
△電イナツマ
秋の田のほのうへをてらす稲妻の ひかりのまにも我や忘るゝ
                      (古今和歌集 十一恋 よみ人しらず)
 
稲妻はかげろふばかり有し時 秋のたのみは人しりにけり(古今和歌六帖 一天)
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