02b 日本画への第一歩
△箔と泥
@箔ハク
地金を叩いてごく薄くしたもので,日本画の伝統として続いてき
ている。金箔,銀箔,プラチナ箔,アルミ箔など
○金箔
焼金,青金,水金に分けられる。
焼金箔:普通「金箔」といってる黄金色のもので,純度が高く重
厚な美しさがある。
青金箔:金に銀を混ぜたもので,少し青味を帯び18金位に当たる。
水金箔:青金よりさらに銀分を多くしたもので,白味を帯び16金
位のもの
○銀箔
銀箔は銀そのもので,桃色,水色,ルリ色などの色箔がある。
○アルミ箔
銀箔のように焼ける心配がなく,代用として使われる。
@泥
泥には,金泥キンデイ,銀泥,アルミ泥などがあり,地金を一度箔
にしたものを細かな粉末にしたもので,装飾的絵画には欠かせ
ない。
○金泥
金泥を溶くには,ごく少量の膠を加えて指先で皿にすり付ける
ようにしてよく練る。火で温め一度乾かしてから,水を加えて
溶きおろす。
純金泥:24金で焼金と呼ばれ,黄金色をしている。
青金泥:銀が混ざったもので青味を帯び18金位,さらに銀を加え
たものを水金泥という。
○銀泥
朱絵の具との混用や重ね塗りは黒変するので要注意
△そのほかの用具
○箔押し用具
箔は一度薄い紙に油で移し取り,その後膠を引いた画面へ箔押
しする。このことをあかしという。
あかしの用具:金箔,箔をつまむ箔箸は竹製ピンセット,バレン,
油(椿油,ゴマ油など),シッカロール,ワラ半紙
箔押しに用いるもの:あかしした金箔,水張り和紙,シッカロー
ル,竹箸,脱脂綿,ドーサ刷毛
○砂子スナゴ用具
金箔などを細かく揉み崩して画面に振りまくことを砂子蒔マキと
いう。
砂子蒔用具:箔をつかむ竹製ピンセット,箔を細かく砕くための
金網を張った竹筒,毛の乾いた丸筆
○截金キリガネ
箔を2〜3枚重ね合わせ箔を作り,鹿皮で覆った専用台に乗せ,
竹刀で細かく切って,画面におくことを截金という。
截金の用具:羊皮,竹刀,箔,竹箸,シッカロール
参考:「日本美術教育センター」
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