02 日本画への第一歩
《日本画の知識》06.09.23
〈用具用材〉
△絵皿エザラ
白色の陶製,@平皿,A梅皿ウメザラ(又は菊皿)
大きさ,平皿直径☆8.5p,☆12p,15p,19.5p,梅皿13p,
17p
△筆洗ヒッセン
白色陶製・ステンレス製,丸型径15p,平径13×19.5p
△乳鉢・乳棒
鉢の直径大15p,中12p,小9p
△膠鍋ニカワナベ
土鍋・ホーロー製ボール
△水匙スイジ
銅の打ち出し
△羽根箒ハネボウキ
@木炭専用,A画面用
△硯スズリ
石質が緻密で墨のおりがよく,発墨のよいもの
△墨
和墨の油煙墨
△膠ニカワ
棒状の三千本もの
△筆・連筆レンピツ
@線描き筆
削用サクヨウ筆:羊毛に支那イタチの毛,細い太いの肥痩ヒソウの変化
のある線を描く。
玉毛:羊毛にネコの毛,柔らかい優美な線を描く(則妙筆)。
面相メンソウ筆:穂の短い狼狸ロウリ面相筆,穂の長い長穂白狸チョウホハクリ
筆,人物や花鳥などの細い鉄線描や髪の毛を描く。
A面描き用筆(没骨モッコツ筆)
附立:上質の羊毛に馬毛,夏期の鹿毛,穂先に狸毛(玉蘭ギョクラン)
B彩色筆
平筆:白い軟らかい羊毛,穂の長い長峯,茶味の夏毛
C隈取りクマドリ筆:羊毛,絵のぼかし,隈取り
D連筆:狸毛,筆あとを残さないとき用いる。
△刷毛ハケ
@ドーサ刷毛
熱い湯につけるので柄は白木,幅3〜4寸程度のもの
A絵刷毛
羊の白毛,岩絵のときは夏期の茶毛のもの,幅1,2,3,4寸
のものを用意する。
B空刷毛カラバケ
鹿の背筋の毛,乾いたまま,画面の絵の具が乾かないうちにむら
をなくしたり,広い面の暈ボカしなどに用いる。
C水刷毛
広い画面に水を塗って彩色や暈しなどに用いる。
△紙
@中国産の紙
水墨画に使われる紙で,宣紙センシ(日本産の和画仙紙に対して本
画仙紙ともいう),唐紙トウシ,二双紙,玉版箋などがある。墨
のにじみ,かすれなど紙と墨の効果をねらうので,ドーサを引
きません。
A和紙
日本産の紙で,雁皮ガンピ,三椏ミツマタ,楮コウゾなどを原料として
漉かれた紙
鳥の子トリノコ紙:紙質が緊密のため,粗い岩絵の具の厚塗りには不
向き,墨や粒子の細かい絵の具の延びが美しく,複雑な効果を
出す。
麻紙マシ:麻に楮を混ぜて漉いた紙,紙肌は鳥の子より粗く,紙質
は薄いものから厚手のものまである。丈夫な紙で大作用として,
絵の具の厚塗りにも耐え,多用される。
薄麻紙ウスマシ,生麻紙,白麻紙などは比較的薄手で,色や紙肌と
も異なるが小品用として使われる。
薄美濃ウスミノ紙,雁皮ガンピ紙などは薄くて丈夫のため,模写,念
紙用として使われる。
画仙紙ガセンシ:薄手で丈夫でないが,裏打ちしてドーサを引き,
初心者に多用される。
その他:栖鳳紙セイホウシ,雅邦紙ガホウシ,天平紙テンピョウシ,白雲紙ハクウ
ンシ,越前画仙紙など
△色紙・短冊
画仙紙,鳥の子紙などを張り込んで,縁を金箔などで綴じたもの
△画帖
和紙をつないで,横に拡がる1枚の紙として折り畳んだもので,
写生や附立画を描くときに使われる。
△仮り張り・パネル
仮り張り:襖フスマのような木骨を組み,上から和紙を幾重にも張
り重ね,柿渋を引いた画板
パネル:木枠を組み,上からベニヤ板を錆止め釘でとめたもの
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