繋ぎ馬に鞭を打つ。
解釈:繋いである馬に鞭を当てても、馬は走り出せない。無茶なやり方やす
ること自体が無理だというたとえ。
角を矯(た)めて、牛を殺す。
解釈:欠点を直そうとして、かえって全体を駄目にしてしまうこと。牛の曲
がった角を直そうとして、牛を殺してしまうように、末端にこだわって根本を
損なうこと。
類義:枝を撓(た)めて花を散らす。角を直して牛を殺す。葉を掻いて根を
断つな。
燕の幕上(ばくじょう)に巣構う(くう)が如し。
解釈:不安この上もないことのたとえ。燕が幕の上に巣を作っているように、
何時落ちるか分からない危険な状態をいう。
妻恋う鹿は笛に寄る。
解釈:猟師は秋になると、雌鹿の鳴き声に似せた鹿笛を吹いて雄鹿を誘い、
捕らえる。恋に身を滅ぼすたとえ。また、弱点には乗じやすいという意。
類義:秋の鹿は笛に寄る。笛に寄る鹿、火に寄る虫。
鶴の粟、蟻の塔。
解釈:鶴が../粟粒を一つずつ啄(ついば)み、蟻が砂を一粒ずつ運んで蟻塚を
築くように、少しずつ積み重ね、徐々に蓄えること。
類義:鶴の粟を拾う如し。
鶴の脛(はぎ)も切るべからず。
解釈:鶴の脚はそれなりに長い脚が必要な訳で、勝手に切り縮めることはで
きない。物にはそれぞれ持ち前の性質があって、過不足は無いことのたとえ。
類義:鷺(さぎ)に尾がないとて、足切手接がれもせず。
鶴の一声(ひとこえ)。
解釈:あれこれ議論をしても決まらなかった事が、権威者・権力者の一言で
あっさり決定してしまうこと。
類義:雀の千声、鶴の一声。
鶴は枯木に巣をくわず。
解釈:大人物といわれる人は、自分に相応しくない詰まらない所には、身を
寄せないというたとえ。
類義:大魚は小池に棲まず。
鶴は千年、亀は万年。
解釈:昔から鶴と亀は長寿の代表とされ、縁起を祝うときなどに用いられる
言葉。
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