冬瓜(とうがん)の花の百一。
解釈:冬瓜には無駄花が多く、百の花が咲いても実を結ぶのはそのうちの一
つくらいである。数ばかり多くて役に立たない物が殆んどであるたとえ。
蟷螂(とうろう)の斧。
解釈:「蟷螂」はカマキリ。弱い者が非力を顧みず、強い敵に向かっていっ
ても、所詮(しょせん)敵う筈もないこと。無鉄砲のたとえ。
類義:竜車に向かう蟷螂の斧。竜の鬚を蟻が狙う。
時に遇えば、鼠も虎になる。
解釈:高い地位に就いて時の権力を得れば、詰まらない者でも、勢いが付き
力を振るうこと。
類義:人盛んなれば、天に勝つ。用うれば虎となり、用いざれば鼠となる。
犢(とく。子牛)を舐(ねぶ)るの愛。
解釈:母牛が子牛を丹念に舐めてやるように、子供を愛撫し可愛がること。
類義:舐犢(しとく)の愛。
棘(とげ)のない薔薇(ばら)はない。
解釈:外側が美しい物ほど、内側に強い恐ろしい物を持っている場合が多い。
迂闊(うかつ)に近づくと傷付くことがある。
活用⇒美しい物は、恐ろしい物も持っている。A beautiful thing has a
frightening thing.
類義:茨(いばら)に棘あり。綺麗な薔薇には棘がある。
何処の烏も黒さは変わらぬ。
解釈:何処へ行っても、大した変化はないものだ。
活用⇒場所は違っても、そんなに変わらない。The place doesn't change
so much even if it differs.
類義:唐辛子は辛く、砂糖は甘い。何処の鶏も声は同じ。
反義:所変われば、品変わる。
所で吠えぬ犬はない。
解釈:飼い主の家の前だと弱い犬も安心して吠えることから、弱い者でも自
分の縄張りでは威張っていられること。
類義:我が門で吠えぬ犬なし。
駑馬十駕(どばじゅうが)。
解釈:歩みの鈍(のろ)い馬でも十日かけて走れば、名馬の一日分に追い付
くことができる。鈍才でも弛まず努力すれば、秀才に追い付くことも可能だと
いうたとえ。
活用⇒普通の人でも、努力すれば、首位になれる。It is possible to
become a head position even by the normal person if making an effort.
駑馬(どば)に鞭打つ。
解釈:鈍い馬に鞭を入れる。鈍才を駆り立て努力をさせること。自分を駑馬
にたとえて、謙遜しながらも覚悟のほどを表すときなどに言う。
鳶が鷹を生む。
解釈:平凡な両親が、優れて非凡な子供を産むことのたとえ。
類義:雉子(きじ)が鷹を生んだよう。鳶が孔雀(くじゃく)を生んだ。
反義:瓜の蔓に茄子(なすび)はならぬ。蛙の子は蛙。
参考:Black hens lay white eggs.(黒い雌鳥が白い卵を産む)
鳶に油揚をさらわれる。
解釈:手に入れると思っていた物を、思いがけなく横合いから奪われてしま
うこと。また、その成り行きに呆然(ぼうぜん)とする意。
類義:月夜に釜を盗まれる。
鳶の子は、鷹にならず。
解釈:凡人の子は、やはり凡人にしか育たないというたとえ。
類義:親に似ぬ子はなし。蛙の子は蛙。
反義:竹の子、親勝り。鳶が鷹を生む。
鳶も居ずまいから、鷹に見える。
解釈:身分の卑しい者でも、態度・動作を正しくしていれば、上品に見える
というたとえ。
鳶も物を見ねば舞わぬ。
解釈:利益を得る当てもないことには、誰も動かないというたとえ。
飛ぶ鳥、後を濁さず。
解釈:立ち去るときは、去った後が見苦しくないように気を配るのが大切だ。
活用⇒立ち去るときは、きちんと後始末をしなさい。When leaving, do
you well to clean up.
類義:立つ鳥、後を濁さず。
反義:旅の恥は、掻き捨て。
飛ぶ鳥の献立。
解釈:まだ捕まえていない鳥の調理法を考えること。当てにならない期待を
し、早まり過ぎるたとえ。
類義:沖のはまち。卵を見て時夜(じや)を求む。捕らぬ狸の皮算用。山の
芋を蒲焼にする。
飛ぶ鳥は落ちず。
解釈:「飛ぶ鳥も落とす」というが、そんなことは世間にあるものではない。
反義:飛ぶ鳥も落つ。
飛ぶ鳥も後を見よ。
解釈:立ち去るときは、見苦しくしないよう、後始末をよくしなければなら
ない。
活用⇒立ち去るときは、きちんと後始末をしなさい。When leaving, do
you well to clean up.
類義:立つ鳥、後を濁さず。
飛ぶ鳥を落とす。
解釈:威勢が盛んな様子。
類義:草木も靡く(なびく)。
虎に翼。
解釈:強い虎に翼を与えれば、正に天下無敵となる。勢力の強い人に、更に
新たな勢力を添えること。
類義:鬼に金棒。駆け馬に鞭。
捕らぬ狸の皮算用。
解釈:まだ狸を捕まえもしないうちから、皮を売った儲けの計算をする。不
確実な事を当てにして計画を立てること。
類義:穴の狢(むじな)を値段する。生まれぬ前の襁褓(むつき)定め。儲
けぬ前の胸算用。
参考:Don't count your chickens before they are hatched.(孵らないう
ちに雛(ひよこ)を数えるな)
虎の威(い)を藉(か)る狐。
解釈:自分には実力がないのに、権力者の威信をかさに着て、威張り散らす
こと。虎に食べられそうになった狐が、「私は神様から百獣の王になるよう命
ぜられたから、食べてはいけない。私の後から歩いてみれば、それが分かる筈
だ」と嘘を吐いた。狐の後に従ってみた虎は、他の動物が皆逃げるのを見て、
自分を恐れて逃げたとは気付かず、狐の言うことを信じたという寓話(ぐうわ)
による。
類義:狐、虎の威(い)を藉(か)る。
参考:An ass in a lion's skin.(ライオンの皮を被ったロバ)
虎の尾を踏む。
解釈:非常に危険な事をするたとえ。
類義:剃刀(かみそり)の刃を渡る。薄氷を履(ふ)むが如し。
虎の子渡し。
解釈:苦しい家計の遣り繰りをすること。虎が子を連れて川を渡るとき、苦
心をするという中国の説話による。三匹の子のうちの一匹が獰猛(どうもう)
で他の子を食おうとする。そこで親は、まずそれを対岸に渡し、次に別の子を
渡し、その帰りに前の子を戻して、更に三匹目を渡し、最後に獰猛な子を再び
渡した。
虎は死して皮を留め、人は死して名を残す。
解釈:虎が死後に立派な皮を残すように、優れた人は死後に名声を残すもの
である。
活用⇒優れた人は、死んでも名を残す。Even if the excellent person
dies, he leaves the name.
類義:豹は死して皮を留め、人は死して名を留む。
虎は千里行って、千里帰る。
解釈:虎は一日に千里を行くが、残した子のためにその千里をまた戻ってく
るという。親が子を思う心の強さのたとえ。
虎は千里の藪に棲む。
解釈:虎の住処(すみか)となる藪は、千里もの広さがある。優秀な人物は
窮屈な所では我慢できず、広々とした活躍の場が必要であること。
活用⇒立派な人は、広い所で活躍する。Good people are active in
large space.
虎を画(えが)いて、狗(いぬ)に類す。
解釈:虎を描いた積りが犬のようになってしまったということ。物事を学ぼ
うとして失敗することのたとえ。また、実力の無い人が優秀な人の真似をして、
かえって滑稽(こっけい)になること。
類義:虎を画いて、猫に類す。竜を画いて、狗に類す。
虎を野に放つ。
解釈:危険な物を野放し状態にすること。また、危険な物を完全に除かない
で、後々災いを残すこと。
類義:獅子を千里の野辺に放つ。虎を赦して竹林に放つ。
鳥籠に鶴を入れたよう。
解釈:小さな鳥籠に大きな鶴を入れたように、狭苦しくて動き辛い様。せせ
こましいこと。
鳥、囚われても飛ぶことを忘れず。
解釈:籠の中の鳥も広い外界を飛ぶことを忘れない。どんな状況下でも自由
を求める心は抑えられないということ。
活用⇒何処に居ても、本性は変わらない。Where to stay well, nature
has not changed. The nature doesn't change wherever it is.
類義:籠鳥(ろうちょう)、雲を恋う。
鳥なき里の蝙蝠(こうもり)。
解釈:鳥が居ない所では、鳥でもない蝙蝠が威張って飛び回る。優れた人の
居ない所で、詰まらない人物が精力を振るうこと。
類義:鼬(いたち)無き間の貂(てん)誇り。
鳥の鳴く音(ね)は、何処も同じ。
解釈:土地柄が変わっても、人の情に変わりはないこと。
活用⇒場所が異なっても、人情は変わらない。Across different
locations, humanity has not changed.
類義:何処の鶏の声も同じ。
鶏の将に死なんとする、その鳴く哀し。
解釈:鳥が死にかけているときの鳴き声は、何とも悲しげで痛ましい。人の
死に際の言葉には真実が籠っている。
活用⇒最期の言葉は、真実である。End words are true.
鳥は食うとも、どり食うな。
解釈:鶏の肺臓は食べない方がよい。「どり」は鳥の肺臓。有毒ではないが
不味い。
類義:蟹は食うとも、がに(鰓)食うな。
鳥は立てども後を濁さず。
解釈:鳥は飛び立った後の水を濁さぬようにする。人も立ち去るときは、後始
末に十分気をつけなければならない。
活用⇒立ち去るときは、きちんと後始末をしなさい。When leaving, do
you well to clean up.
類義:立つ鳥、後を濁さず。飛ぶ鳥、後を濁さず。
反義:後は野となれ山となれ。旅の恥は掻き捨て。
鳥は古巣に帰る。
解釈:故郷や昔馴染みの場所は忘れられず、何時か舞い戻るものであると
いうたとえ。
活用⇒彼は、故郷や縁の場所を思い出し、帰りたいと思っている。He
remembers his hometown and the location of the edge, he wants to go
back.
鳥目に八つ目鰻(うなぎ)。
解釈:鳥目の治療には、ビタミンAを多く含んだ八つ目鰻がよいということ。
ビタミン剤の無かった頃の民間治療。
鳥黐(とりもち)で馬を刺す。
解釈:やっても成功するとは思えない方法。やり方が悪くて無理なことのた
とえ。
類義:針鰻(シラスウナギ)に轡(くつわ)を掛ける。
泥に酔った鮒。
解釈:泥水の中でよっているかのようにあっぷあっぷしている鮒のことで、
息も絶え絶えで苦しんでいる様子。
類義:芥(あくた)に酔った鮒。鮒の塵(ごみ)に酔う。
豚児(とんじ)。
解釈:自分の子供を謙遜していう言葉。
類義:愚息(ぐそく)。
飛んで火にいる夏の虫。
解釈:灯火に寄って来る虫のように、自分から進んで危険や災いに飛び込む
こと。
類義:愚人夏の虫、飛んで火に入る。手を出して火傷(やけど)する。飛蛾
(ひが)の火に入る如し。
鳶(とんび)が鷹を生む。
類義:鳶(とび)が鷹を生む。
鳶に油揚をさらわれる。
類義:鳶に油揚をさらわれる。
|