△純白で無垢な城郭建設
「或る人問う」
先生など知識人は、憲法第九条の世界を理想社会 = 真っ白な理想社会、つまり
「平和理念」と云う純白で無垢な城郭を建設しようと夢見ているのか……
この世の総ては、「純白無垢であるべきだ」と………
「我は想う」
この思想は、神道の実践と酷似している。
しかし、神道では、ヒトには月日の経過とともに、罪や穢が生ずると考える。し
たがって神前に奉仕するときは勿論、常日頃、心身を清めておくことを第一義とし
ている。
また少なくとも、六月と十二月の晦日には大祓(おおはらえ)をして祓い清めて
もらうようにとされている。
前記の平和理念では、未来永遠にこの世は汚れることのない、純白無垢であるべ
きだ、と云う点に疑問が残る。
ヒトが争うこと、それは汚れることを意味するとの先入観であるからであろう
か。
「或る人問う」
知識人は、「あるべき」論に拘泥した結果、現実離れした観念論へと進んで行こ
うとしているのだね。
「我は想う」
ここら辺で、勇気を以って空想的観念論を裏切って欲しいね。
「或る人問う」
純白で無垢な城郭は、必ず汚れてゆくものだと?
「我は想う」
汚れてきたら、また綺麗にすればいい。
「或る人問う」
ヒトは絶えず進化し続ける。城郭も必要により、間取りの変更や改築増築を余儀
なくされてゆくのか……
「我は想う」
そのように想う。
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