徒然想問

ジェンダー・フリーと補うこと


「或る人問う」
 ジェンダー・フリーについてどのように思うか?
 
「我は想う」
 昨今の状況を勘案すると、否定的に考える。
 
「或る人問う」
 それでは、ジェンダー・フリーとは?
 
「我は想う」
 最近(平成17年前後)世上を賑わしているものに、「ジェンダー・フリー」があ
る。
 「ジェンダー・フリー」

「或る人問う」  ジェンダーフリーとは、例えば具体的には?   「我は想う」  ジェンダー・フリーについて、更に理解を深めてもらうために、次のようなことが なされるという。

【ジェンダー・チェック】

 あなたのジェンダーバイアス(性別に基づく固定的な決めつけ・偏見)をチェッ
クしましょう。下の質問に同感する場合は○をつけてください。

1.男性はたくましく、女性は優しいほうがいいと思う。
2.男が泣くのはみっともない。
3.「女らしいきめ細かさ」「男らしく豪快」などの表現は自然である。
4.男の赤ちゃんは青系の服、女の赤ちゃんは赤系の服が似合っていると思う。
5.男の子が車や電車、女の子が人形で遊ぶことは普通である。
6.やっぱり、重い物を持つ力仕事や高いところの物を取ったりする仕事は男に任
せましょう。
7.年頃になっても外見を気にしない娘は、ちょっと心配になる。
8.男の子が口紅を塗って遊んだりするとちょっと心配になる。
9.学校の制服は男子はズボン・ 女子はスカートがいい。
10.男性を「氏」「くん」、女性を「さん」「ちゃん」と表現している。
11.男性がスーパーで夕食の買い物をしているのを見ると不憫(ふびん)に思
う。
12.家族のために、自分さえ我慢すればいいと思うことがある。
13.仕事を成功させるためには家庭のことは二の次になっても仕方がない。
14.料理が得意な女性はいい奥さんになれると思う。
15.家事をしない夫の話を聞くと「理解のない人だ」と思う。
16.「主人」や「奥さん」という言葉、別に抵抗を感じない。
17.女性も男性も結婚したほうがいいと思っている。
18.結婚したら、夫婦は同じ名字を名乗るほうがいい。
19.子供が小さい間は、母親は家にいたほうがいいと思う。
20.妻より収入が少ない夫は頼りにならないと思う。
21.男性のほうが女性より企画力や決断力に優れていると思う。
22.女性より出世が遅れる男性は男として恥ずかしい。
23.女性も仕事を持つのはいいが、高齢になってくるとずっと一人は寂しいと思
う。
24.お年寄りの面倒を見るのは女性のほうが適していると思う。
25.3月3日ひな祭りは女の子、5月5日端午の節句は男の子の祭り。別に問題
はない。


「或る人問う」  設問(アンケートとも)とは通常は、中立的な立場で、真実の意向を調査把握す ることにあるが、上記のような「ジェンダー・チェック」の設問例は、調査側に一方 的に、恣意的に誘導されているように見受けられる。これでは、「答え」は初めか ら明白なのである。つまり、先入的にあなたは「ジェンダー・フリーの潮流に乗り遅 れた古代人である」との答えを導き出すためのワナである、との意見もあるが?   「我は想う」  貴見のとおり、真理を探究するための設問としては、人々を愚弄していると思わ れてもしかたがないであろう。   「或る人問う」  この設問が、ジェンダー・フリーを否定的に考える側からなされた例示的設問であ っても、そのように思うのか。設問される側の人権は尊重されているのか、また設 問の低次元さにあきれるばかり、と云うことか?   「我は想う」  ほぼそのとおりである。
「或る人問う」  それでは、ジェンダー・フリーの対して、対論をしようとするのか。   「我は想う」  本稿は、ジェンダー・フリーについての私論を述べるものではない。ジェンダー・ フリーのような「主張(説とも)」をする根拠は何か、何処にあるかを考えること にある。

[次へ進む] [バック]   前画面へ戻る