10c 精霊
 
ちゅう‐げん【中元】
 @(正月15日を上元、10月15日を下元として祝うのに対して) 7月15日の佳節。半年生
  存の無事を祝い、盂蘭盆うらぼんの行事をし、亡霊に供養する。
 A中元の時期にする贈物。
 
ちょう‐さい【弔祭】
 死者の霊を弔い祭ること。
 
つぎ‐ろうそく【継蝋燭】
 蝋燭が燃えて短くなった上に、別のを継ぎ足すこと。死者の霊前ではこれを忌む風習
 がある。
 
てん‐ちゃ【奠茶】
 禅寺で、仏前・霊前に茶を供えること。
 
とい‐あげ【弔上げ・問上げ】
 死者の年忌が最終的に明けること。33年目とする所が多く、それをもって祖霊に融合
 するものと考えた。杉の葉の付いた卒塔婆を上げる所が多い。とむらいあげ。といき
 り。
 
とうろう‐ぶね【灯籠舟】
 麻・麦の藁ワラやマコモなどで舟の形に作り、盆の終りの日に川や海に流す舟。送り舟。
 精霊舟ショウリョウブネ。盆舟。
 
とむら・う【訪う・弔う】(「とぶらう」の変化した語) 
 「先祖の霊を―・う」
 
とり‐ころ・す【取り殺す】
 (亡霊・生霊などが)取り憑いて殺す。祟って殺す。
 
ながれ‐かんじょう【流れ灌頂】
 @「経木キョウギ流し」のこと。
 A川辺に棚を作り布を張って、柄杓を添え、通りかかった人に水を掛けて貰う風習。
  お産で死んだ女の人の霊を弔うためのもので、布の色の褪せるまで亡霊は浮かばれ
  ないと云う。あらいざらし。百日ざらし。
 
ながれ‐ぼとけ【流れ仏】
 水死人。海に漂う溺死体。漁民はこれに遭遇すると大漁があると云って喜び、厚く弔
 うう習俗があった。御霊神ゴロウジ。
 
なき‐かげ【亡き影】
 @死んだ人の面影。「親の御亡き影」
 A死んだ人の霊。
 
なき‐たま【亡き魂】
 死者の魂。霊魂。亡霊。
 
にい‐じょうりょう【新精霊】
 新盆に迎える精霊。前の年の盆の後で死んだ人の霊。
 
にい‐ぼん【新盆】
 その人が死んでから初めて迎える盆会。あらぼん。若精霊ワカショウリョウ。
 
に‐しょ【二所】
 @二ヵ所。ふたところ。
 A二ヵ所の霊地。特に、二所権現。
 
の‐や【野屋】
 @野中の家。A(長崎県の一部などで) 霊屋タマヤ。
 
はすのは‐もの【蓮の葉物】
 盂蘭盆に蓮の葉に包んで精霊棚に供える供物。
 
ひゃくみ‐の‐おんじき【百味の飲食】
 @「百味」に同じ。
 A特に、中陰に死者の霊に供える種々の食物。
 
びょう‐しょ【廟所】
 @貴人の霊を祭ってある所。おたまや。
 A墓場。墓所。
 
びょう‐どう【廟堂】
 @おたまや。霊廟。以下略
 
ふけじょろ【外精霊】
 九州の南部地方で、無縁仏を云う。ふけじろ。ともどん。
 
ぼん‐おくり【盆送り】
 盂蘭盆の供物などを川や海などに棄て流す行事。灯籠流しもこれに伴った行事。精霊
 ショウリョウ送り。盆様ボンサマ流し。棚流し。
 
ぼん‐おどり【盆踊】
 盂蘭盆の7月13日から16日にかけて、精霊ショウリョウを迎え慰めるために音頭または歌謡に
 合せてする踊り。原始舞踊に発し、仏教渡来後は盆の儀式として行われたが、室町末
 期から民衆娯楽として発達、その形式は円舞式と行進式との2種がある。
 
ぼん‐かんじん【盆勧進】
 盂蘭盆のとき、子供達が米銭を貰い集めて、戸外で炊いて食べること。盆釜。盆飯。
 辻飯。河原飯。精霊飯。餓鬼飯。お夏飯。
 
ぼん‐ばな【盆花】
 @盂蘭盆に山から採って来て精霊棚ショウリョウダナに飾る花。
 Aキキョウの俗称。
 
ぼん‐ぶね【盆舟】
 精霊流しの舟。灯籠舟。
 
ぼん‐みち【盆路】
 盆祭の前に、墓場から村への路の草を刈って精霊の通る路を整えること。また、その
 道。普通7月1日に行うので「ついたちみち」とも。精霊路ショウロミチ。
 
みず‐むけ【水向け】
 霊前に水を手向けるこdと。また、その水を入れる墓石の窪み。
 △水を向ける
  (巫女みこが、生霊・死霊を呼び出す時に、水を差し向けることから) 相手の関心を
  ある方向へ向けるように誘い掛ける。暗示を与えて様子を探る。持ち掛ける。
[次へ進んで下さい]