10b 精霊
しょう‐こん【招魂】
死者の魂を招きかえすこと。昔、人が死ぬと生きかえらせようとして死者の衣を持っ
て屋根に登り、北に向かい三度その名を呼んだ。たまよばい。転じて、死者の霊を招
いて祭ること。
しょうこん‐さい【招魂祭】
@死者の霊を祀る儀式。A招魂社の祭典。
しょう‐りょう【精霊・聖霊】セイレイ
〔仏〕死者の霊魂。
しょうりょう‐え【聖霊会】
聖徳太子の御忌の法会。もと旧暦2月22日に太子縁の寺で舞楽などを伴い行われた。今
は四天王寺は4月22日、法隆寺は3月22日、広隆寺は8月22日。お聖霊オショウライ。太子会。
しょうりょう‐おくり【精霊送り】
盆の魂祭タママツリの終る日に、精霊が幽界へ還るのを送ること。たまおくり。
しょうりょう‐だな【精霊棚】
盆に精霊を迎えるために設ける棚。たままつりだな。
しょうりょう‐ながし【精霊流し】
盆の15日の夕方又は16日の朝早く、供物や灯籠を川や海に流し精霊を送る行事。
しょうりょう‐ぶね【精霊舟】
精霊流しの舟。わらや木などで作る。盆舟。
しょうりょう‐まつり【精霊祭】
盂蘭盆の魂祭。
しょうりょう‐むかえ【精霊迎え】
盆の初日に迎え火を焚くなどして精霊を幽界から迎えること。たまむかえ。
しょうりょう‐めし【精霊飯】
「盆勧進ボンカンジン」に同じ。
△ぼん‐かんじん【盆勧進】
盂蘭盆のとき、子供達が米銭を貰い集めて、戸外で炊いて食べること。盆釜。盆
飯。辻飯。河原飯。精霊飯。餓鬼飯。お夏飯。
しょうろ‐みち【精霊路】(ショウリョウミチの訛)
「盆路」に同じ。
△ぼん‐みち【盆路】
盆祭の前に、墓場から村への路の草を刈って精霊の通る路を整えること。また、そ
の道。普通7月1日に行うので「ついたちみち」とも。精霊路。
せい‐き【精鬼】
死者のたましい。精霊。
せい‐れい【精霊】
@万物の根源をなすという不思議な気。精気。
A草木・動物・人・無生物などの個々に宿っているとされる超自然的な存在。
B肉体又は物体から解放された自由な霊。死者の霊魂。
せいれい‐すうはい【精霊崇拝】
未開宗教の一。アニミズムの一形態で、特に精霊の観念の明らかなもの。
せ‐がき【施餓鬼】
〔仏〕飢餓に苦しんで禍いをなす鬼衆や無縁の亡者の霊に飲食を施す法会。今日では
盂蘭盆会と混同。水陸会。施餓鬼会。
せ‐び【施火】
精霊ショウリョウ送りに焚く火。毎年8月16日(昔は陰暦7月16日)の夜、京都付近の山々で
焚く火。如意ヶ岳の大文字の火、船山の船形の火、松ヶ崎の妙法の火など。送り火。
せんにん‐くよう【千人供養】
千人の死者の霊を供養すること。
そう‐しつ【宗室】
@一族の宗とする家。本家。宗家。
A先祖の霊廟。
B天子の一族。皇族
そう‐せい【葬制】
葬法に関する制度・習慣。死者の霊魂と死体を取り扱う上で、それぞれの文化に特有
の形式。
そ‐れい【祖霊】
先祖の神霊。
たいない‐くぐり【胎内潜り】
@やっと潜れるほどの洞穴。名勝や霊地に多い。
A大仏などの胎内に潜り入ること。
たか‐とうろう【高灯籠】
@石灯籠の一。台石を幾層もピラミッド形に重ねて高くしたもの。
A新盆の家の前に、高い竿の先に点けて灯す灯籠。東北地方では、竿の先に青葉の枝
などを付ける所もある。
B一般に、盆の精霊を迎えるために立てる高い灯籠。
たな‐ぎょう【棚経】
盂蘭盆会に、精霊棚の前で僧が経を読むこと。
たま‐おくり【魂送り・霊送り】
盂蘭盆の終りに、精霊を送り返すこと。「霊送り火」 対義語:魂迎え。
たま‐だな【魂棚】
先祖の霊を安置する棚。陰暦7月(古くは12月にも)飾り設けて精霊ショウリョウを迎え祭っ
た。精霊棚。
たま‐どの【霊殿・魂殿】
@葬礼を行う前、しばらく棺を納める所。殯宮ヒンキュウ。霊の夜殿。
A死人の霊を祀った所。たまや。
「霊の夜殿」
たま‐まつり【魂祭・霊祭】
陰暦7月に祖先の霊を迎えて祭ること。元は、12月晦日にも行われたことが「徒然草」
などに見える。盂蘭盆。精霊会。
たま‐むかえ【魂迎え】
盂蘭盆の初めに精霊ショウリョウを迎えること。精霊迎え。対義語:魂送り
たま‐や【霊屋】
@葬送の前にしばらく遺骸を納めておく所。たまどの。
A霊魂を祀ってある建物。霊廟。
B墓の上に置く小屋形。上屋ウワヤ。雨覆アマオオイ。野屋。
た‐むけ【手向け】
@手向けること。神仏や死者の霊に物を供えること。
A旅の餞ハナムケ。餞別。
B(そこで道祖神に手向けをするから云う) 越えて行く坂道の上。峠。
たむけ‐ばな【手向け花】
神仏・死者の霊などに手向ける花。
たむけ‐みず【手向け水】
死者の霊に手向ける水。
た‐む・ける【手向ける】
@神仏や死者の霊に物を捧げる。「花を手向ける」
A旅立つ人に餞ハナムケをする。
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