10 精霊
 
あやかし
 @海上にあらわれる妖怪。あやかり。海幽霊。敷幽霊。
 A転じて、怪しいもの。妖怪変化。
 以下略
 
あら‐しょうりょう【新精霊】
 新仏アラボトケ同じ。
 
あら‐ぼとけ【新仏】
 A死後初めての盆に祭られる死者の霊。新精霊アラショウリョウ。
 A葬って間もない死者。
 
あら‐みたま【新霊】
 あらぼとけ。
 
い【位】
 @人・事物のある場所。また、神霊の宿る所。「位置・地位・霊位」
 A死者の霊を数える語。「英霊百位」
 
いき‐ふどう【生き不動】
 @生身の不動尊。霊験のあらたかな不動明王の如き人。
 A火災の時などに、生きながら火焔に包まれている人の形容。
 
いき‐みたま【生見玉・生御霊】
 陰暦7月の盆の頃、生存している父母に祝物を贈り又は饗応する儀式・行事。また、
 その贈物・食物。室町時代以後の文献に現れる。生身魂。生盆イキボン・新盆。
 
いき‐りょう【生き霊】
 生きている人の怨霊で、祟りをすると云われるもの。「いきすだま」とも。対義語
 :死霊
 
いし‐むろ【石室】
 @石造の室。いわむろ。せきしつ。
 A霊屋タママヤの中に安置する、位牌イハイを納めた石造の厨子ズシ。
 
いっぽん‐ばな【一本花】
 死者の枕元に立てる樒シキミ。亡霊の依代ヨリシロ。
 
いぶつ‐すうはい【遺物崇拝】
 死者の霊との交通を信じ、更にその霊から福祉を求めるために、聖人・賢人・殉教者
 などの遺物を崇拝すること。
 
い‐れい【慰霊】
 死者の霊魂を慰めること。「慰霊祭」「慰霊塔」
 
い‐れい【遺霊】
 死者の魂。
 
いん‐か【陰火】
 幽霊・妖怪などの出るとき燃えると云う火。夜間、燐などの燃えるために見える火。
 狐火キツネビ。鬼火。
 
いん‐き【陰鬼】
 死者の霊。亡霊。
 
うかば・れる【浮かばれる】
 死者の霊が成仏できる。「これで父も浮かばれるでしょう」
 
うか・ぶ【浮かぶ・泛ぶ】
 亡者の霊が成仏する。
 
うぶ‐め【産女・孕女】
 @子を生んで産褥サンジョクにある女。産婦。
 A(「姑獲鳥」と書く) 出産のために死んだ女がなると云う想像上の鳥、または幽霊。
  その声は子供の泣き声に似、夜中に飛行して子供を害すると云う。うぶめどり。う
  ぐめ。
 
うみ‐ゆうれい【海幽霊】
 →「あやかし」
 
うら‐ぼん【裏盆】
 盂蘭盆の精霊祭の終り。
 
うらぼん【盂蘭盆】(梵語ullambana)
  盂蘭盆経の目連モクレン説話に基づき、祖霊を死後の苦しみの世界から救済するための
 仏事。陰暦7月13日〜15日を中心に行われ、種々の供物を祖先の霊・新仏・無縁仏
 (餓鬼仏)に供えて冥福を祈る。一般には墓参・霊祭タママツリを行い、僧侶が棚経タナギョウ
 に廻る。地方により新暦7月・8月など日が異なる。盆。うらんぼん。盂蘭盆会ウラボンエ。
 精霊会ショウリョウエ。
 →迎え火
 
うわ‐や【上屋・上家】
 「たまや」に同じ。以下略
 
えいさあ
 (囃子詞から) 沖縄本島の盆踊り。旧暦7月15日に家ごとに精霊送りを済ませてから
 明け方まで続く。三線サンシン・太鼓を伴奏に集団で歌いながら踊り、家々を回る。
 
えい‐れい【英霊】
 @優れた人の霊魂。
 A死者の霊の尊称。特に、戦死者の霊に云う。
 
えそう‐ふぼく【依草付木】
 死者の霊魂が7日ないし49日間草木に宿ること。経典の文字や言葉にかかずらって
 真の悟りを得られない喩えにも用いる。
 
えんま【閻魔】
 〔仏〕(梵語Yama) 地獄に堕ちる人間の生前の善悪を審判・懲罰すると云う地獄の主
 神、冥界の総司。地蔵菩薩の化身とも云う。像容は、冠・道服を着けて忿怒の相をな
 す。もとインドのヴェーダ神話に見える神で、最初の死者として天上の楽土に住して
 祖霊を支配し、後に下界を支配する死の神、地獄の王となった。地蔵信仰などと共に
 中国に伝わって道教と習合し、十王の一となる。焔摩。閻羅。閻魔王。閻魔大王。閻
 魔法王。閻魔羅闍エンマラジャ。
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