04 神霊・霊璽・神霊域
 
あまの‐はぐるま【天の羽車】
 神の遷宮・渡御の時に、神霊を奉安する車。
 
あめおす‐の‐かみ【天圧の神】
 神武天皇の称。圧倒的な威霊を象徴して云う。
 
あら‐がみ【荒神】
 たけだけしく、霊験のあらたかな神。
 
あらひと‐がみ【現人神・荒人神】
 ①(神は隠身を常とするが、人の姿となってこの世に現れた神とすることから) 天皇の
  称。あきつみかみ。あきつかみ。
 ②随時、姿を現して霊威を発揮する神。特に、住吉スミノエの神・北野の神などの称。
 
あら‐みたま【荒御魂】
 荒く猛き神霊。対義語:和御魂ニギミタマ
 
いき‐がみ【生き神】
 ①生きている神。人の形で現れている神。
 ②霊験のあらたかな神。
 ③徳の高い人を尊んでいう語。「生き神さま」
 
うじ‐うぶすな【氏産土】
 祖先の霊を祀る氏神と、出生地の守護神たる産土神との併称。
 
うじ‐がみ【氏神】
 ①氏の祖先の霊を神として祀ったもの。氏族神。藤原氏の祖神天児屋根命アマノコヤネノミコト、
  斎部インベ氏の祖神天太玉命アマノフトダマノミコトの類。
 ②氏に由緒ある神。藤原氏の鹿島・香取神宮、平氏の厳島明神、源氏の八幡宮などの
  神。
 ③住む土地の鎮守の神。産土神ウブスナガミ。
 
うち‐がみ【内神】
 屋敷内に祀る神。氏神とは別であるが、祖霊を含んでいる。屋敷神とも異なり、本家
 筋にのみある。
 
うつし‐くにたま‐の‐かみ【現国玉神】
 現実の国土の神霊。
 
おう‐れいかん【王霊官】
 道教の守護神。
 
おなり‐がみ【おなり神】
 奄美・沖縄地方で、兄弟を守護するとされる姉妹の霊威。沖縄では姉妹をオナリと云
 い、兄弟(エケリ)に対し霊的に優越するとの信仰が広く分布し、様々な儀礼がこれ
 に伴っていた。
 
かぐつち‐の‐かみ【迦具土神】
 記紀神話で、伊弉諾イザナギ・伊弉冉イザナミ二尊の子。火を司る神。誕生の際、母を焼死
 させたため、父に切り殺される。火産霊神ホムスビノカミ。
 
かくれ‐の‐みや【幽宮】
 神霊の鎮まる宮殿。
 
かしこ‐どころ【賢所】(恐れ多く、もったいない所の意) 
 宮中で、天照大神の御霊代ミタマシロとして神鏡の八咫鏡ヤタノカガミを模した別の神鏡を祀っ
 てある所。内侍所ナイシドコロとも云った。平安時代は温明殿ウンメイデンに、鎌倉時代以後は
 春興殿にあった。現在は皇居吹上地区にあり、神殿・皇霊殿と共に宮中三殿と云う。
 けんしょ。
 
かた‐しろ【形代】
 神を祭る時、神霊の代りとして据えたもの。
 
かみむすひ‐の‐かみ【神産巣日神・神皇産霊神】
 記紀神話で天地開闢カイビャクの際、天御中主神あアメノミナカヌシノカミ・高皇産霊神タカミムスヒノカミと
 共に高天原に出現したと伝える神。造化三神の一。女神とも云う。かむみむすひのか
 み。
 
かんこう‐さい【還幸祭】
 神が神幸を終えて本社に還幸した時、神霊を神輿から社殿に遷座する祭。
 
きゃく‐じん【客神】
 ①外国から渡って来た神。蕃神。
 ②他から来た神。土地や氏子との縁故の新しい神。
 ③流人・旅人などの亡霊を土地の人が祀った小祠。
 
きゅうちゅう‐さんでん【宮中三殿】
 賢所カシコドコロ・皇霊殿・神殿の総称。
 
くし‐みたま【奇御魂】
 不可思議な力を持つ神霊。
 
ごう‐し【合祀】
 二柱以上の神・霊を一社に合せ祀ること。また、ある神社の祭神を他の神社に合せ祀
 ること。
 
こう‐れい【皇霊】
 歴代の天皇の神霊。
 
こうれい‐さい【皇霊祭】
 毎年春分・秋分の日に天皇が皇霊殿で行う皇霊の大祭。旧制の祭日の一。現在は天皇
 の私事として行われている。
 
こうれい‐でん【皇霊殿】
 宮中三殿の一。皇霊を祀る。賢所カシコドコロの西にある。
 
ご‐こうもん【御告文】
 祭事で天皇が皇祖皇宗の神霊に申告する文。おつげぶみ。ごこくぶん。
 
ごりょう‐じんじゃ【御霊神社】
 京都市上京区にある元府社。早良サワラ親王らの八所御霊を祀る。同名の社は全国に多
 く、何れも遺恨の死を遂げた人々の御霊を祀る。
 
ごん‐でん【権殿】(「権」は仮りの意)
  社殿を造営・修復の時、御霊代ミタマシロを一時奉安する殿舎。かりどの。
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