[九月]
初旬 〈郷内行事 − 三日盆・風祭カジャマツリ〉
大里では一日から三日までを三日盆と云い、一日には稲荷神社境内で盆踊りをします。
小豆沢では三日盆と併せてて風祭を大日堂で行い、盆踊りをします。小枝指では三日盆
には世中ヨナカ踊り(盆踊り)や相撲、下川原では豊作祭と称して雑魚ザッコを捕り、ザッ
コカヤキを作ります。
松舘では全戸から出て天神様の境内に集まり、お神酒を供えて風邪祭を行い、若者が
神社の屋根に水を掛けます。そして境内では奉納相撲があり、各自手料理を持参し、ジ
ャッコ(雑魚)を掬ってカヤキを作り、カボチャを煮て食べるなど盛会です。神社への
往復には太鼓を叩いて気勢を上げます。
十五夜 〈伝統行事 − お月豆オヅキマメ〉
この晩子供達は五人八人とまとまって「オヅキ豆、ケデケレ(下さい)」と各家々を
大声で訪ね廻り、貰って食べます。快く豆を呉れない家には「オヅキ豆ケェネバ、庭の
隅さ、糞たれる」とも言いました。
この晩は各家々では、畑の初物(枝豆、芋、栗など)を神前に供えて拝礼し、縁側に
萱ススキの穂などを飾り、お月見をしながら初物を戴きます。
〈郷内行事 − お月見〉
芦名沢では臼の上に大きなノシ板を載せ、その上にお供えします。小枝指ではお供え
物は七品か九品以上で、山の幸のほかに海の幸として昆布もお供えします。
彼岸 〈郷内行事 − 彼岸餅〉
彼岸餅(彼岸団子とも)には中にアンコを入れ、親戚間で配ったりします。
秋分の日 「秋季祖霊祭」 於八幡平公民館松館分館
上座に御幣(神籬)や季節の花を飾るなど簡易な祭壇を設えます。即ち修祓、降神の
儀、宮司祝詞奏上、一同拝礼、昇神の儀、そして宮司手作りの「テキスト」の解説があ
り、引き続き直会となります。
なおこの時節は古来からの「彼岸」に当たりますので、当番宿は数日前から鉦(昔は
太鼓)を打って地域内を回り、主な辻々で大数珠を廻して祈る「百万遍念仏」と云う行
事です。無病息災や家内安全を祈ります。
また昔からこの日に宮司は「蘇民将来子孫門」札を配布し、氏子はそれぞれの門口に
貼ります。
氏子が廻り番の宿を務め、高齢な婦人達が寄り合います。この行事も女性のみの集ま
りです。
二十五日 「天神講の儀」
この日は、松舘菅原神社の氏子による天神講の儀を執り行います。
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