1901a 神宮大麻
[神宮大麻頒布Q&A]
〈神宮大麻はなぜ受けるのでしょう?〉
伊勢の神宮は、皇室の御祖神ミオヤガミであり、日本人の大御祖神オオミオヤガミである天照皇
大御神さまをおまつりしています。神宮は、私たちにとって総氏神にあたります。神宮
大麻は、わが国の中で最も貴いお宮である神宮のお神札です。
氏神さまは、地域の守り神です。そのお神札を大切におまつりするように、神宮大麻
は、天照皇大御神さまの広大無辺の御神徳を仰ぎつつ、家族や職場の平安を願っておま
つりするのです。太陽の光のように明るく恵み多いその御神徳は、さまざまな災厄から
私たちをお守り下さり、生きる力ともなります。
神宮大麻をおまつりし、家族そろって日々感謝の祈りを捧げましょう。
〈なぜ、お正月にお神札を取り替えるのですか?〉
お正月、七夕、お盆、七五三等々、わが国には数々の年中行事があります。中でも一年
の始まりであるお正月は、最も大切な行事です。お正月は門松を飾り、お節料理をつく
ってお迎えし、元日には、家族そろっお雑煮を食べ、お屠蘇をいただき、新しい生命を
身に受けます。お正月に新しいお神札をおまつりするのも、新しい年に更なる神さまの
ご加護をいただくためです。
また、古い「お神札」や「お守り」は今年一年を無事に過ごせたことに感謝して、氏
神さまに納めましょう。氏神さまでは、納められたお神札を清浄な火で焚き上げします。
お正月を迎えるにあたり、神棚を丁寧に掃除して、清らかな気持ちで、新しい「氏神
さまのお神札」と共に「神宮大麻」をおまつりしましょう。
〈氏神さまの御祭神が「天照大神さま」なのですが、神棚には、「氏神さまの神札」と
共に「神宮大麻」もおまつりしなくてはいけませんか?〉
もちろんです。全国の氏神さまで、○○大神宮や神明・伊勢・天祖神社等の社名を持
ち、天照大神さまをおまつりしている神社は多数あります。
しかし、神名は同じ天照大神さまであっても、氏神さまはそれぞれ独自の由緒・歴史
があります。また、「氏神さま」は、主に氏子の人々の信仰を受けて、それぞれの地域
をお守り下さり、「お伊勢さま」は、日本人すべての崇敬を受けて、広く日本全体をお
守り下さるのです。
それぞれの地域に住む者として「氏神さまのお神札」を、そして日本人として「伊勢
の神宮のお神札」をおまつりしましょう。
〈神宮の神楽殿で授与しているお神札と、年末年始に氏神さまを通じて頒布される「神
宮大麻」とでは、どのような違いがあるのですか?〉
「神宮大麻」は、天照皇大御神の「大御璽オオミシルシ」であり、大御神さまを日々拝むた
めのお神札として、氏神さまを通じて全国津々浦々の家庭に頒布されます。私たちは、
神宮大麻を朝夕お参りすることで、天照皇大御神さまの広大無辺の御神徳をいただける
のです。
一方、神宮の神楽殿で授与している授与大麻は「角祓カクバライ」や「剣祓ケンバライ」と呼
ばれるもので、神宮へお参りした際の感激と喜びの中で、神宮を崇敬する真心によりお
受けします。
授与大麻の「角祓」や「剣祓」は、年末に頒布される「神宮大麻」ゆ「氏神さまのお
神札」と共におまつりします。
〈神宮大麻には「大大麻」・「中大麻」・「大麻」の三種類がありますが、大きさにより
ご神威は異なるのですか?〉
お神札の大きさにより、その御神威が異なることはありません。何よりも大切ことは、
日々「おまつりする心」です。
「大大麻」・「中大麻」・「大麻」の三種類はそれぞれ初穂料が異なり、皆さんの奉賛
のお気持ちによりそれぞれお受け戴けます。
〈忌中には、神宮大麻をお受けできないのですか?〉
忌中は、神棚の前に白紙を貼り、一定期間は神棚まつりを慎みます。
その期間は地方の習慣により異なりますが、一般的には五十日間が標準と言えます。
一所に生活、同居している家族の方が亡くなられた場合は、五十日祭(仏式では四十
九日)の後、神社の神職に「清祓キヨハライ」をお願いして平常の生活に戻り、神棚まつりを
再開します。
その間に、「神宮大麻」や「氏神さまのお神札」が頒布される場合は、忌み明けまで
神社にお預けして、忌みが明けてからおまつりしましょう。
〈神宮大麻を包んでいる薄紙は取り除いて良いのでしょうか?〉
「神宮大麻」はその奉製から頒布に至るまで「清浄」を第一に、それぞれのお祭りを
重ねて、鄭重なお取り扱いがなされています。大麻をお包みしている「薄紙」は、各家
庭に「神宮大麻」が届くまでに、汚れないようにするためのものです。
お受けした神宮大麻は「薄紙」を丁重に取り除いてから、神棚にお納めしましょう。
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