26 神使を詠める和歌
 
                       参考:吉川弘文館発行「古事類苑」
 
△鳩
山鳩はいづくかとぐら石清水 八幡の峯の御榊の枝(八幡愚童訓 上)
 
△烏
山がらすかしらもしろく成にけり 我帰るべき時やきねらん
                       (後拾遺和歌集 十八雑 増基法師)
 
このやまの宮居のさらでいくとせか すめる烏のつかひはなれぬ
                          (厳島図会 四 中納言輝光)
 
島めぐる小舟に神や心ひく みやまがらすの波におりくる(同 宣阿)
 
△鹿
三笠山かせぎの島にすまゐして かくめづらしき跡をみる哉(春日権現験記 三)
 
神がきやてがひのしかのなつけより しりぬひじりのあまのは衣
                      (夫木和歌抄 三十四神祇 慈鎮和尚)
 
△猿
花のさくかげにはよせじひく猿の 枝をゆふらばちりもこそすれ
                          (三十二番職人歌合 猿牽)
 
△鼠
初春に舞してまはるそれよりも まさるめでたき白鼠かな(雅筵酔狂集 雑)
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