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[仏教]

 
[浄土宗の教義]
 
             参考:(財)仏教伝道協会「日本の仏教宗派」
 
 浄土宗の教えは、阿弥陀如来の、すべての人間を救うという誓いを深く信じ、「南無 阿弥陀仏」と称えることによって、どんな愚かな罪深い者でもその苦しみから救われ、 明るく安らかな毎日を送り、真実にして幸福な人生を全うし、死後は、浄土に生まれる ことが出来ると説いている。
 
 この教えは、宗祖法然が、四十三歳の時、唐の善導大師が書いた『観無量寿経疏』を 読み、その中にある、
 「一心に専ら弥陀の名号を念じ、行住坐臥に時節の久近くごん を問わず、念々に捨てざるも の、是れを正定しょうじょうの業と名づく。彼の仏の願に順ずるが故に」
という文章に深く感動し、自分のような愚か者の救われる道は、阿弥陀仏の誓願を信じ 、南無阿弥陀仏と称えるよりほかにないと自覚したことからはじまった。それ以後法然 は、毎日の称名念仏を怠らず、やがて比叡山より下り、京都の町でその教えを説いた。 この法然の教えは、戦乱が続いた、末法と信じられた時代の中で、最も大衆にふさわし い教えの一つとして、上下の隔てなく信奉された。
 
 その教えの基本的な立場は、法然の著した『選択せんちゃく 本願念仏集』(選択集)に明確に示 されているが、遺言とされる『一枚起請文』に、きわめて端的に述べられている。
 すなわち、人間のさまざまなはからいを捨てて、仏の救済の力、すなわち他力本願を 信じ、南無阿弥陀仏と称えよ、ということである。
 したがって浄土宗の教えは、他力易行道といわれる。つまり、阿弥陀仏の救済力を信 じ、その誓いにまかせて大らかに念仏を称えれば、身心ともに安らかになり、いそいそ と仕事にはげむ気持も湧き、念仏しながら平穏に人生を終われば、死後は阿弥陀仏の浄 土へ生まれさせて戴けるという、現世と来世との二種の利益を説いている。
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