040210茅輪
 
                       参考:堀書店発行「神道辞典」ほか
 
〈茅輪チノワ〉
「茅カヤ」
 茅(萱とも)とは、屋根を葺くのに用いる草本の総称。チガヤ・スゲ・ススキなど。小
萱オガヤ。
 
「茅輪」
 茅輪とは、罪穢・疫気を祓う祭具の一種で、茅・真菰・藁などを束ねて輪とし、神前の鳥
居とか拝殿に立てて、参詣人がこれを潜る。六月祓ミナツキバラエ(夏越祓ナゴシノハラエ)に行う
のが普通である。『備後風土記』逸文に見える蘇民将来の故事に拠ると、小さい茅の輪
を腰に着けて疫病除けの呪マジナヒにしたと云う。『御湯殿上日記』には、茅萱で輪を作
り、麻の葉二〜三本を紙に包んで持ち、輪の中に左足から入って右足から出ることを三
度繰り返し、「みな月の夏越の祓する人はちとせの命のぶといふなり」と云う歌を三度
唱えるとある。現在も各地の神社で行われるが、必ずしも一定の共通した形式とは限ら
ないと云う。
 
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