030150榊
 
                       参考:堀書店発行「神道辞典」ほか
 
〈榊サカキ〉
「榊(賢木とも)」
 @ 常緑樹の総称。特に神事に用いる木を云う。
 Aツバキ科の常緑小高木。葉は厚い革質、深緑色で光沢がある。5〜6月頃、葉の付け
 根に白色の細花を着け、紫黒色の球形の液果を結ぶ。古来神木として枝葉は神に供し、
 材は細工物・建築などに用いる。
 Bヒサカキの通称。
 
「榊」
 榊は、社殿・祭場等の装飾又は祭具に使用する植物で、記紀の天石窟の段に「真賢木」
「真坂樹」とある。杜・定(木偏+定)・龍眼木・栄木等をも「サカキ」と読み、『冠辞考
』『槻の落葉』等には「小香木サカキ」で楠・木犀・樒・桂・広心樹オガタマノキ・桧ヒサカキ等の香りの
ある木を云い、或いは「栄樹サカキ」で四時枝葉の茂る常磐木の総称で、特定の木ではない
とする。祀(木偏+祀)・榊等は和字である。
 現在榊として使用するのは龍眼木で、地方によっては、楊柳・モチ・樫・玉椿・柘植ツゲ・
杉・樅モミ等が使用される。
〔用途〕
 神御の物を懸ける。貴人に物を奉るとき、神事に当たり笏に副えて持ち或いは衿に差
す。社殿・鳥居・玉垣等に付けて清浄を示し、神籬ヒモロギ・真榊マサカキ・玉串・舞人の手草、そ
の他神饌に供える等広く使用される。真榊は神社祭式用語の一つで、鏡・玉・剣を付け五
色絹を垂らした一対の祭場鋪設用のもの又は絹布・紙垂シデを付けたものを指す。
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