030120催馬楽
 
                       参考:堀書店発行「神道辞典」ほか
 
〈催馬楽サイバラ〉
「馬」
 ウマ目(奇蹄キテイ類)ウマ科の獣。アジア・ヨーロッパの原産。体は大きく、顔は長く、
頭部に鬣タテガミを有し、四肢が長く第3指の蹄でよく走る。草食。シマウマなどの野生種
もあるが、家畜として重要。乗用・競馬用のサラブレッドは最も有名。他に輓馬バンバの
ペルシュロン、わが国の在来種など、20以上の品種がある。こま・むま。
 
「催馬楽」
 催馬楽は古代の歌曲で、元民間の歌謡であったが、後に朝廷に入って雅楽の影響を受
けたものである。記録上の初見は『三代実録』貞観元年(859)、足利時代に一時中絶と
たが、寛永三年(1626)に再興した。その名称は「神楽歌」の前張サイバリから出たとも、
我駒と云う歌曲から出たとも、一種の馬士唄であるとも云い、確説はない。
 その曲目の中には種々の民謡が集合されている。我駒・安名尊アナトフト・梅枝・石川・新年・
葦垣・桜人・葛城カツラギ・竹河・河口・真金吹・山城・紀伊国・此殿・鷹山・妹与我イモトワレ・美作・妹
之門イモガカド・総角アゲマキ・眉止目女マヨトジメ・無力蝦チカラナキカエル・高砂・伊勢海・飛鳥井・我門乎
ワガカドヲ・老鼠・我家ワイエ・東屋・鶏鳴・陰名クボノナほか、「簾中抄」に拠れば、六十五種を数
える。楽器は笏拍子・和琴・箏・琵琶・笛・笙・篳篥などを伴奏に用いる。流派は源氏・藤氏の
二流があった。
[次へ進む] [バック]