61 身近に生えて気になる植物〈ミョウガ〉
 
〈ミョウガ〉
 ミョウガ茗荷はショウガ科の多年草で、本州、四国、九州にかけて分布し、古名はメ
ガである。茎は1m位に伸び、大きな長楕円形の葉を付けるが、冬は枯れる。地下茎は浅
く地下を横行し、7〜8月にこれから花を生ずる。花序は短く、長楕円形で、包の間から
淡黄色の花が次々と現れて1日で凋シボむ。普通この未だ花の現れない包を収穫し、ハナ
ミョウガ、ミョウガの子として出荷する。2、3の品種があり、出荷期が異なる。
 
 やや多湿の処では旺盛に発育する。いわゆるミョウガタケとして出荷されるものは、
若い茎の軟白したもので、発芽前に板囲いをして、籾殻モミガラなどを入れ、その中の発
芽、発育したものを収穫する。ハナミョウガは庭の隅などで、殆ど放任のままでもよく
出来る。ミョウガを食べると人は忘れっぽくなると、俗に言われるが、特別な根拠はな
い。
 
〈調理〉
 ハナミョウガは特有の香気に富み、吸い口、薬味などに用いる。ハナミョウガを湯に
通し、甘酢に漬けたり、油で揚げても美味である。糠味噌漬け、粕漬け、味噌漬けなど
にする。ビタミン類は乏しい。
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