10 身近に生えて気になる植物〈スギナ〉
 
〈スギナ〉
 スギナ杉菜はトクサ科の夏緑性シダで、各地の原野や道端に普通に見られる。根茎は
地中を長く走り、節部から地上部を直立させる。地上茎には早春に出る胞子茎(土筆ツクシ
)と、その後に出る栄養茎とがある。
 胞子茎は淡褐色で分枝せず、節部には濃褐色で舌状の葉が癒合ユゴウした鞘サヤがあり、
茎頂にはマツの球果状の胞子嚢穂ホウシノウスイを着ける。
 栄養茎は節部から鞘状に癒合した舌状葉の他に、枝を輪生し、枝にも節がある。
 
 つくし(土筆・筆頭菜)は若い頃に摘み取り、俗に「はかま」と呼んでいる鞘ショウ状葉
を取り去り、塩を一掴み入れた熱湯でさっと茹でて、灰汁アク出しをして、胡麻和え・辛子
和えなどの和え物、煮物、浸し物などにして食べる。
 栄養茎(杉菜)は無水珪酸の他、エキセトニン(サポニンの一種)、エキセチン(ア
ルカロイドの一種)を含み、民間では利尿薬として1日2〜4gを用いる。即ち、杉菜の地
上部を摘み取り、数日間天日で乾かし、熱湯を注いでお茶代わりに服用する。
 
 本州中部地方以北の涼しい処には、イヌスギナずあり、鞘状葉の先は白い膜質、土筆
を生じないで、栄養茎の頂端に胞子嚢穂を着ける。
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