0281身近に生えて気になる植物〈オドリコソウ〉
 
〈オドリコソウ〉
 オドリコソウ踊子草はシソ科の多年草で、北海道から九州、朝鮮、中国に分布し、山
野の薮陰などに生える。茎高は30〜60p、四角形でやや柔らかい。葉は対生し、卵形で
先が細くなり、基部は円心形で縁に鋸歯があり、表面は脈に沿って皺シワになる。4〜6月
に葉腋に白色から淡紅色の唇形花を開く。花冠は大形、長さ3〜4p、上唇は兜形で内側
に白い毛があり、下唇は3裂し、中片が大きい。雄蘂の葯に毛がある。和名は花の形が
笠を被って踊る人のように見えるのによる。
 
 マネキグサは葉の皺が少なく、花はやや小形で長さ1.5〜2p、葯に毛がないもので、
本州、四国、九州に分布する。
 ヒメオドリコソウは一、二年草で、高さ10〜30p、葉は小さく、上部ではやや密接し
て対生する。花も小さく、長さ1p内外、葯に毛がある。ヨーロッパ、小アジア原産の
帰化植物である。
 ヤマジオウはマネキグサに似ているが、茎は5〜10pで、その頂に2、3対の葉が付
き、8月頃に長さ1.5〜2pの唇形花が開く。葯に毛がない。本州、四国、九州に分布す
る。
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