0280身近に生えて気になる植物〈オダマキ・ヤマオダマキ〉
 
〈オダマキ〉
 オダマキ苧環はキンポウゲ科の多年草、わが国原産の観賞草花である。庭園に栽植し
たり鉢植えにする。茎は滑らかで直立し、高さ20〜30pとなる。根生葉は柄が長く、三
つに分かれた複葉で、小葉も短い柄を備えて3片に分かれ、裂片は扇状をしている。茎
生葉は柄が短く3片に分かれている。草全体が粉白色を帯びて美しい。5月頃分枝し、
その先に径3〜4pの美しい青紫色、稀に白色の花を下向きに開く。萼片、花弁共に5個
で、萼は円に近い卵形で花弁のように見える。花弁は長楕円形で上部は淡黄色、基部は
距となって内側に曲がる。雄蘂は多数、雌蘂は5個。オダマキの名は、花の形が糸を丸
く卷いた苧環オダマキ又は苧玉オダマに似ていることから付けられた。
 
 本州中部地方以北の高山帯及び北海道に自生するミヤマオダマキは、オダマキの原種
と考えられている。
 ヤマオダマキは山地に普通に見られ、萼は赤紫褐色、花弁が帯黄色の花を着ける。耐
寒性が強く、作りやすいが、腐食質の多い土を好む。地植えは排水が良く、夏に半日陰
になる処が良い。普通は秋か春に種子を蒔いて増やす。実生ミショウは2年目に開花する。
 一般に属名のアクィレジアで呼ばれるセイヨウオダマキは、豊富な花色で花壇、切り
花用として広く栽培される。
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