02 鹿角の蘭は健やか[その一]
参考:岩手日報社発行「岩手の野生ラン」
本稿は、岩手日報社発行「岩手の野生ラ
ン」を参考にさせていただきました。
岩手県では、約七十種類の野生ランが生育
していることが確認されているそうです。
山野草類は、観光地の売店のほか、最近で
は国道沿いにある「道の駅」の地元特産品コ
ーナーで見かけることがあります。ときどき
それらの売店を覗いて入手しています。自分
の庭のランは、今春はシュンラン、エビネ、
コケイラン、サイハイランが咲きました。
SYSOP
[凡例]鹿角に生育する可能性(SYSOPの独断)
◎確実な種
○ほぼ確実と思われる種
△お目にかかれないかも
(海辺に生育している種は除く)
クマガイソウ(熊谷草)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 平地のマツ林やスギ林の林縁、深山のミズナラ林などの林床。やや乾き気味
で腐植の豊かな土壌を好むようである。
分 布 本州、四国、九州
アツモリソウ(敦盛草)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 日当たりの良い草原に単生又は群生している。山焼きをする採草地などによ
く生える。
分 布 全国的
コアツモリソウ(小敦盛草)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 腐植が堆積し、やや乾いており、日光が直接当たらない林床。クリ帯上部か
らブナ帯下部。針葉樹下に見られる。
分 布 全国的
サギソウ(鷺草)
鹿角に生育する可能性 △
生育地 日当たりの良い湿原で、草丈の高くならない場所に群生している。岩手・秋
田県南部以南か。
分 布 本州、四国、九州
ミズトンボ(水蜻蛉)
鹿角に生育する可能性 ◎
品 種 オオミズトンボ
生育地 周りの草が、ミズトンボ(40〜70p)より高くならないような日当たりの良
い湿地。低地から1,400mの高地まで。
分 布 北海道函館以南、本州、四国、九州
カモメラン(鴎蘭・鴨目蘭)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 湿気が多くて傾斜しており、他の草が育ち難い裸地のような所を好むようで
ある。主にブナ林や針葉樹林。
分 布 本州中部地方以北から北海道
オノエラン(尾上蘭)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 高山の岩石混じりの日当たりの良い草地。
分 布 本州中部地方から東北地方の高山
ハクサンチドリ(白山千鳥)
鹿角に生育する可能性 ◎
品 種 ウズラバハクサンチドリ・シロバナハクサンチドリ
生育地 高山の日当たりの良い草地に点在して生える地生ラン。
分 布 本州中部地方以北の高山帯
ウチョウラン(羽蝶蘭)
鹿角に生育する可能性 ○
生育地 苔の生えた湿気の多い、日当たりの良い岸壁の割れ目に、数本位へばり付く
ように生える。ブナ林の川沿いの岸壁でも見かける。
分 布 本州、四国、九州
コアニチドリ(小阿仁千鳥)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 湿った岸壁の割れ目に、苔に混じって生えたり、積雪の多い湿原に生えてい
る湿原に生えているものは、ムカゴで殖えるせいか、群をなしていることが
ある。
分 布 北関東・北陸地方以北から北海道の亜高山
ノビネチドリ(延根千鳥)
鹿角に生育する可能性 ◎
品 種 白花品あり
生育地 低山の湿気のある所や、亜高山の沢沿いの草地に生えている。北方系の植物。
分 布 北海道、本州、四国
フジチドリ(富士千鳥)
鹿角に生育する可能性 △
生育地 谷川沿いに立っているブナの樹幹に、苔と一緒に生えている(早池峰山周
辺)。
分 布 産地は丹沢山塊と愛鷹山(太平洋の湿気をまともに受けるブナ帯)
ミヤマモジズリ(深山文字摺)
鹿角に生育する可能性 ○
生育地 深山、亜高山などの、やや湿った草地や岩石上の苔の中に生える。
分 布 北海道、本州北陸・中部地方以北、稀に四国石灰岩地帯
アオチドリ(青千鳥)
鹿角に生育する可能性 ◎
生育地 亜高山又は深山の、やや湿気のある林床。
分 布 北海道、本州中部地方以北、稀に四国
トンボソウ(蜻蛉草)
鹿角に生育する可能性 ◎
品 種 ヒロハトンボソウ
生育地 山の高低や、林を形成する樹種などに関係なく、林の中の湿地や沢水の流れ
る川の辺りなど、水分の多い林床に大群落を作っている。
分 布 南千島、北海道、本州、四国、九州
[次へ進んで下さい]