66 育ててみたい植物〈ホオズキ〉
 
〈ホオズキ〉
 ホオズキ酸漿・鬼灯はナス科の多年草で、人家で栽培する。長い地下茎を横走して増
え、茎は直立して高さ60p内外となる。葉は柄があって互生し、普通節毎に2葉を付け、
卵円形で先は尖り、縁に大きな鋸歯がある。夏に葉の付け根に径2p程の淡黄白色の花
を着ける。花冠は浅く5裂し、葯は5本で黄色、萼は花が終わってから長さ5p位の袋
状に生長し、球形の液果を包んで赤色になる。液果は赤熟して径約2p、多数の種子を
含む。
 果実は萼の付け根から中の種子を出して空にし、女児が口に入れて音を出し、玩具と
する。
 
 果実の大きいものをタンバホオズキと呼び、古名は「赤かがち」と云った。
 また近似種に小形で緑色の果実を多数付けるセンナリホオズキ、ホオズキに似て、と
きに食用とされるヨーロッパ原産のヨウシュホオズキ、北アメリカ原産の一年草で砂糖
漬けや生食用とするショクヨウホオズキなどがある。
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