64 育ててみたい植物〈イカリソウ〉 〈イカリソウ〉 イカリソウ錨草はメギ科の多年草で、北海道・本州・四国の山地の林下に生える。根茎 は節が多く、丈夫な細い根を出す。根出葉は長い柄があり、2〜3回3出複葉になり、小 葉は卵形又は長楕円形で先はやや尖り、基部は心臓形又は鏃ヤジリ形をなし、縁に刺毛が あり、若いときは長い毛があるが、後には上面は無毛になる。4〜5月に葉と共に花茎を 出し、1個の葉を伴い、上に総状花序を着ける。花は淡紫色で下向きに開く。萼片は8 個あるが、外側の4個は早く落ちる。花弁は4個で、長い距キョがあり、これが錨イカリに似 ているので「錨草」と云う。 〈薬用〉 イカリソウはわが国では、茎葉を淫羊霍(草冠+霍)インヨウカイと称して強壮強精剤とし て用いているが、中国ではホザキノイカリソウも用いる。[次へ進む] [バック]